「東京駅の構内には何種類のパンを売っているのか、今日こそ白黒はっきりつけよう」

 そんな思いを胸に、敢然と立ち上がったパンラボの池田浩明さん。その1では261種類を数えたが、まだまだ奥が深い東京駅。結末はどうなる?

 ここで、ルールをおさらいします。

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ルール1. 個数ちがい、量違い(1個、1/2個)もすべて1種類と数える。

ルール2. 「東京駅限定」や気になるパンがあった場合購入して、味を確認。

ルール3. 今回、パンは「小麦粉の生地を発酵させているもの」と定義。「お菓子」「無発酵パン」は除外。

 では、その2のスタート!


 グランスタ及び地下の探索を終え、大物を退けた充実感でいっぱいになりながらエスカレーターを上がって丸の内中央口まできたとき。巨大商店街エキュート東京の入口が目に入った。こっちもあったかと愕然とする。いままで東京駅について真剣に考えたことがなかったので、グランスタとエキュートがごっちゃになり、同一視していたのだ。グランスタは地下、エキュートは地上階という区分けである。

 目もくらむようなおみやげ屋の列。1店舗1店舗ラスク確認を行う。あった。まるごとぜんぶラスク専門店の和楽紅屋。辻口博啓氏プロデュースの店。さすがカリスマパティシエの創作意欲。19種もの商品を確認。そのうち和ラスクを購入。かりかりの食感が痛快。甘さも控えめなのだが、バランスがよく、なんだか心地いい。(合計280種)

ラスクはパンです

ユニークあんぱんの乱れ打ち!

 強烈な疲労を覚え、親切にも設けられたフリースペースに思わずへたりこむも、パンの攻勢は容赦ない。目を上げると現れた、あんぱん専門店の豆ー豆。攻めの姿勢である。ユニークあんぱんの乱れ打ち。鈴の形をした東京鈴あんぱん、なんと通常の4倍サイズの我儘褒美(わがままほうび)など全14種。レンガの形をした東京レンガパンはホイップクリームとあんこを合わせた超リッチな味わい。(合計294種)

東京レンガパンと東京鈴あんぱん、夢の競演

 お菓子屋さんに混じって見逃しそうになったが、サンドイッチハウス メルヘンには40種ものサンドイッチが存在。大地を守るDeliで2種のサンドを数えたあと、平田牧場でも2種のカツサンド。値段は張るが、どーんと分厚さで圧倒。やわらかいし、肉々しさがものすごく、疲れを癒してくれた。(合計338種)

 と気を休めている場合ではなく、エキナカにまたも本格ベーカリー、アンデルセンがあった。サンドイッチ、デニッシュ、食事用のパン、菓子パン……94種類! 東京駅限定の煉瓦クロッカン(アーモンド)を購入。アンデルセン得意のデニッシュ生地を刻んで四角く成形。かりかり食感が心地いい。(合計432種)

ここでもレンガ。アンデルセンの煉瓦クロッカン。

 駅が大きすぎて中央通路を見落としていたことに気づく。慌てて戻ると、本屋を併設したカフェHINT INDEX CAFEに、とろーりチーズのBLTサンドがあった。中央通路には、全国の有名駅弁を集めた「駅弁屋 祭」が。200種をそろえるという駅弁をひとつひとつチェックしていった結果、ただひとつ大船軒のサンドウイッチを発見。約120年の伝統がある日本最古の駅弁サンドウイッチだ。(合計434種)