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体験談2:抗がん剤治療で味覚をなくした50代男性

 神奈川県で保育園を経営する黒澤浩一氏(59)は、これまで取り上げてきた“性とアンチエイジング”の様々な要素を、水素によって獲得した人物といえるだろう。

 黒澤氏が胃がんによって胃の全てと、十二指腸の3分の2を摘出したのは、52歳の時だった。

「先生、私は何年生きられるんですか?」

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 医師にそう問うと、「キミ次第だ」と言われた。そして、あと5年生存できる確率が50%だと告げられた。「肉体的ダメージだけでなく、精神的なショックが大きかった」という黒澤氏にとってさらに苦痛だったのは、術後から始まった抗がん剤治療である。

 洗面台の歯ブラシの横に、抗がん剤を置き、朝昼晩に10錠ずつ服用しなければならない。鏡に映った顔は、目の下が黒く、皮膚には張りがなく、黒ずんでいる。放射線治療を受けた後は、食事をしていなくても吐き気をもよおし、頭痛と目眩(めまい)に悩まされた。

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 もともとイタリアンレストランを経営し、自ら厨房に立っていた黒澤氏にとってショックだったのは、体力、気力と同時に、味覚をなくしたことだ。

「抗がん剤で抑えられてしまったのか、食材を口にした時の触感しかわからない。匂いも味覚もない。これは致命的で、納得のいく仕事ができなくなりました。自分が自分ではない状態を死ぬまで続けることに耐えきれず、医師に抗がん剤治療をやめると言いました。猛反対されましたが、押し切ったのが、手術から3年目のことです」

朝目覚めた妻が「どうしたの?」

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 インターネットで様々なサプリを取り寄せては飲む生活を続けていた時、彼は水素サプリを知る。知人の薦めで、通常は1日2カプセルを10カプセル摂取した。その3カ月後のことだ。

 朝、布団の隣で妻が、「どうしたの?」と目を覚ました。黒澤氏は驚いた顔をしたまま、「見てくれ」とその場でパンツを降ろした。まるで青年時代のような朝勃ちをしていたのだ。

「がんになって以来、3年近く夫婦の営みはありませんでした。そもそも性欲自体がないし、朝勃ちなど当然ありません。朝はいつも気だるく、目が覚めても布団の中から這い出せない。ところが、その日の朝は目覚めがいいんです」

 試しに彼はそのまま妻と久しぶりに体を重ねた。2人ともただただ驚くばかりで、生き返ったように心が躍ったという。