白石聖さんの「翳のある美しさ」
――一方、地下アイドルの栗本ハナを演じる白石聖さんですが、第1回を初めてご覧になったときの感想はいかがでしたか?
森下 面白かったです(笑)。ハナはコミュ障というか、人との距離のとり方がうまくいっていなくて、困っている。そこに関して、一応予想はして脚本を書いているはずなんですが、それとはまた違うタイミングでセリフが出てきたりして、面白かったですね。妙にそのズレっぷりがかわいくて、もともと人気がないキャラにしたはずなんだけど、この子、人気上がっちゃうよね、と妙な心配をしています(笑)。
――白石さん、今回は難しい役どころだと思いますが。
森下 やっぱり白石聖ちゃんも、すごく上手いんです。だって脚本を書いたはずの私がセリフの出方を予想できないって、コミュニケーションがずれているってことをそれこそ的確に表現している証拠ですよね。彼女はあの世代の台風の目じゃないかな。どんなときでも絵がもつ美しさを保ちつつ、ちょっと翳(かげ)もあって。すごい逸材だと思います。
NHKが全力で作り込んだアイドルグループ
――その白石さん演じるハナが所属する地下アイドルグループ「サニーサイドアップ」ですが、曲作りからミュージックビデオの配信、さらにはTwitterの投稿まで非常に力を入れて作り込んでいますね。
私たちのデビューシングル「おちゃのこサニサイ」のPVができました!
— サニーサイドアップ公式 (@nhk_sunnysideup) July 21, 2019
みんな見てね~!#サニーサイドアップ #サニサイ #おちゃのこサニサイ pic.twitter.com/XuqawhRA5b
森下 そうなんです。プロデューサーたちがもともとアイドル好きの女の子ということもあってか、ドラマの企画について話しているはずが、時々「あれ、アイドルのプロデュースの話になってませんか?」という時もあって(笑)。
――私たちの手でこのグループを、みたいな?
森下 そうそう。かなりそこはそこで楽しんでやっていたんじゃないかと思います(笑)。衣装どうするのとか、歌どうするのとか、踊りどうするのとか。