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韓国大統領の正体――現地総力取材でわかった文在寅「反日」のルーツ

GSOMIA破棄の衝撃

文氏と鳩山氏の共通点とは?

「確かに似てますね」と語るのは、前出の外務省関係者だ。

「鳩山さんは、直前に話をした人の意見を、自分の意見として、前後の脈絡なく発言してしまう。よくいえば、人の話をよく聞くのですが、悪くいえば、単なる優柔不断。行く先々でその場の人たちにウケる発言をするので、過去の発言との整合性がとれなくなる」

鳩山由紀夫氏

 韓国人のある政治評論家はこう分析する。

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「文氏が、盧武鉉氏と決定的に違うのは、カリスマ性とリーダーシップです。文氏は庶民派弁護士と称していた頃の影響からか、大統領になっても、いろんな意見に耳を傾け全てを取り入れようとする。結果、周りの参謀たちの意見に振り回され、トップダウンでの意思決定ができないのです。北朝鮮への融和路線も、現在の参謀たちの影響を少なからず受けている。その一例が秘書室長ではないか」

側近たちの影響で「対北融和路線」に

 秘書室長とは、晩餐会に独島エビを出し、元慰安婦を招待した“仕掛け人”とされる任鍾ソク氏である。

「彼は現在51歳。2回の国会議員経験を持つが、秘書室長としては異例の若さ。学生時代に親北サークルに加わり、学生運動を経験しています」(韓国人ジャーナリスト)

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 全国大学生代表者協議会の議長として1989年、北との交流が禁じられていた中で、韓国の女子大生を北に派遣し、北の学生らの前で講演させる活動などをしていた。

「当時、この女子大生は金日成とも面会しましたが、この活動が『国家保安法違反』にあたるとして、彼は逮捕され5年の刑を受けました。最近では任氏が16年まで理事長を務めていた南北経済文化協力財団が、金日成総合大学の科学図書館を支援するため、違法に募金を集めていた疑いがあり、市民団体が大検察庁に告発しています」(別の韓国人ジャーナリスト)

 また韓国の情報機関・国家情報院のトップに就任した徐薫(ソフン)氏は00年と07年に行われた南北会談の立役者だ。

「国情院での勤務経験が長く、北朝鮮情勢の専門家。北に長期間滞在した経験も持ち、金正日とも数回顔を合わせている」(同前)

 こうした側近たちの言動が、大統領選前から「大統領になったら、最初に訪問したいのは北朝鮮」と公言してきた文氏の対北融和のスタンスを色濃くしていることは想像に難くない。

 実は晩餐会には「巨済島の焼きガレイ」なるメニューも出されていた。

「巨済島は、文大統領のルーツともいえる場所。朝鮮戦争の勃発により、北朝鮮を脱出した文氏の両親が収容されたのが、巨済島の捕虜収容所でした。文氏は1953年、二男三女の長男としてこの島で生まれています」(前出・韓国人記者)

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