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韓国大統領“最側近”のスキャンダルが「文在寅政権の存在意義」を根底から覆す!

「ろうそくデモ」で誕生した政権に「ろうそくを持った学生たち」が怒っている

2019/08/26

 韓国の政局がブラックホールに陥っている。原因は、次期法務部長官に内定している文在寅大統領の側近・チョグク(曺国、54歳)氏に次々と浮上する不正・疑惑だ。

 法務部長官とは、韓国の閣僚の中でも絶対的な権力を持つ。検察のトップである検察総長をコントロールすることができるからだ。文在寅政権は、検察の力を削ぐべく“検察改革”を進めている。文在寅大統領は改革の本丸に側近を送り込み、一気に進めるつもりだったのだろう。

 しかし、当のチョグク氏にそれどころではない大きなスキャンダルが飛び出してしまった。現在、韓国政府は対日強硬姿勢を強めているが、韓国国民の怒りの矛先は日本以上に、文在寅政権に向かいつつある。

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 チョグク氏にかけられている最大の疑惑は「娘の大学の不正入学」である。

法務部長官候補のチョグク氏 ©AFLO

「偽の活動経歴を活用して無試験で合格したのでは?」

 報道等によると、チョグク氏の娘(28歳)は、高校2年生だった2008年、わずか2週間インターン活動をしただけにもかかわらず、大韓病理学会に提出された英語の医学論文の第1著者(筆頭著者)として登録。その際、まだ高校生にもかかわらず、研究参加者リストに掲載される身分を某大学の医科学研究所所属の“博士”にした。

 さらに2009年、別の大学のインターン過程にも発表文の第3共同著者として名を連ねたという。そして、チョグク氏の娘がこのような活動経歴を2010年度高麗大学生命科学学部環境生態工学部入学選考の自己紹介書に記録したという事実も確認された。すなわち、「偽の活動経歴を活用して高麗大学に無試験で合格したのでは?」との不正入学の疑惑を受けているのだ。

 疑惑は「不正入学」だけにとどまらない。娘は落第して資格がないにもかかわらず、チョグク氏の介入で数千万ウォンの奨学金を受け取った疑惑や、相続税逃れのためにチョグク氏の兄弟間であえて訴訟を起こして脱税した疑惑なども次々と浮上している。

 そもそも、チョグク氏とは何者なのか。

青瓦台版『花より男子』と言われるイケメン

 ソウル大学法科大学院教授だったチョグク氏は、かつて、進歩派(革新派)のスター論客だったことで知られている。現在の政権を担う「共に民主党」が野党だった時代、フェイスブックなどのSNSを駆使し、「民衆革命」「新しい大韓民国建設」などと、進歩陣営を後押しする論壇の主役として名を馳せていた。

韓国の青瓦台(大統領府) ©iStock.com

 そんなチョグク氏は2017年の文在寅政権発足とともに青瓦台(大統領府)の民情首席秘書官に抜擢。民情首席秘書官とは、青瓦台で大統領の親戚・姻戚や政府高官の不正問題を管理する役割を担う。さらに、検察、警察、国家情報院、国税庁などの権力機関をコントロールすることができる、青瓦台でも最も強い権限を持つ秘書官なのだ。

 また、チョグク氏といえば、端正な顔立ちでも注目を集めていた。ハンサムで高身長。そんな外見は、フレッシュなイメージを作り出す。そのため、若年層のファンも多いといわれている。

 余談だが、文在寅政権発足初期、“青瓦台のF4”という言葉が流行った。“F4”とは、日本の人気漫画『花より男子』に登場するイケメン男子4人組(同作品は韓国でも実写化され人気がある)。青瓦台では、(1)文在寅大統領、(2)イムジョンソク秘書室長(当時)、(3)韓国陸軍特殊戦司令部出身のチェヨンジェ警護員、そして(4)チョグク氏だ。