茂木敏充 内閣府特命担当大臣(経済財政政策)、経済再生担当大臣
「氏名や党名は入っていない。政党支部の活動として公職選挙法にのっとってやっている」
日本経済新聞 2018年2月2日
茂木敏充経済財政・再生相の秘書が選挙区内の有権者に線香などを配布した問題もあった。公職選挙法では「(国会議員の)氏名を類推させる方法」での寄付も禁止対象になると規定されているが、茂木氏は「氏名や党名は入っていない」と強調。小野寺五典元防衛相が自身の名前が入った線香を配って書類送検され、議員辞職に追い込まれた件とは違うと主張した。
公職選挙法に違反していないと主張し続けた茂木氏だが、産経新聞は社説で「本人ではなく、政党支部からなら直ちに違法ではないという理屈が語られているが、公職選挙法の趣旨をはき違えていないか」「不適切な行為であるのは明らかだ」とバッサリ(2018年2月9日)。二階俊博自民党幹事長も「茂木の線香? そんなの問題あるに決まってるだろ」と一刀両断した(『週刊新潮』2018年2月15日号)。
政治資金規正法違反罪で刑事告発された下村博文氏
下村博文 自民党・憲法改正推進本部長
「文科省の大臣として、教育業界から寄付をもらっていいものかね」
『週刊文春』2017年7月6日号
2017年6月、安倍首相の最側近として知られる下村博文氏が、文部科学相時代に加計学園から「闇献金200万円」を受け取っていたと報じられた。ほかにも政治資金規正法違反の疑いがある献金は1000万円に及ぶと言われており、その中には教育業界関係者からのものが少なくなかったという。冒頭の発言は、下村氏が下村事務所の関係者に漏らしていたもの。
下村氏は記者会見で報道について「事実に反する」と否定。加計学園の秘書室長が持ってきた現金200万円は、加計学園が購入したパーティー券の費用ではないと主張し続けた。その後、政治資金規正法違反罪で刑事告発された下村氏だが、東京地検特捜部は不起訴処分とした。特捜部は不起訴の理由を明らかにしていない。