犯人は恋人でも元カレでもストーカーでもなかった⋯⋯。平成28年、東京の中野区で25歳の女性が自宅で全裸遺体で発見された事件の「真犯人」はなぜ捕まったのか? なおプライバシー保護のため、登場人物はすべて仮名である。(全2回の2回目/最初から読む)
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第3の男も容疑を否定
この男は日頃から、桃香さんの生活を注視していた節があり、付近の防犯カメラにたびたび写っていた。
「自分じゃありません!」
男も指紋や靴型、口腔内細胞を任意提出したが、この男のDNAも桃香さんの遺体に残されていたDNA型とは一致しなかった。
捜査は振り出しに戻った。警察は桃香さんと交友関係のあった人物を片っ端から調べたが、いずれも犯人のDNA型とは一致しなかった。警察に保存されている前科前歴者のDNA型データベースでも一致する人物は見つからなかった。
「こうなったらローラー作戦しかない」
警察は被害者宅から半径500メートル圏内に住む75歳以下の成人男性に対し、任意のDNA鑑定を実施した。約80人の捜査員が検査キットを持って、各家を訪問した。仮に協力を拒んだ場合、その理由を追及すれば、自白する可能性もある。とにかく犯人に接触できさえすれば、逮捕は時間の問題と考えていた。
ところが半年を過ぎ、検査対象が1000人を超えても、犯人と一致するDNA型を持った人物は見つからなかった。
