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「昭和な中華料理店」が消えている…… 南阿佐ケ谷の“小さなラーメン屋”を守る70代夫婦の思い

B中華を探す旅――南阿佐ケ谷「和佐家」

2019/09/13

genre : ライフ, グルメ

note

「子どもたちはやらなくていいんだ。大変だから」

「うち、倅が2人いるけども、継がないからさ。あとはもう、この家がダメになったら閉店(笑)」

「そう、子どもたちはやらなくていいんだ。大変だから」

「同業者もどんどんやめてますよ。うちみたいなところは夫婦でやってるから、どっちかが欠けちゃうと、それで終わりになっちゃう。だから、だんだんと減ってきてるんです」

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昼時の忙しさが一段落し、常連客とテーブルを囲むお二人

昼どきを過ぎても客が絶えない“信頼されている店”

 定休日は日曜日のみ。朝は11時に店を開け、昼休憩もなしで20時まで営業する。以前は22時ごろまで開けていたものの、「もう疲れちゃってね」と和子さん。

「でも、あと3年ぐらいはがんばってやらなきゃと思って(笑)」

 ちょうど話に区切りがついたころ、15時だというのに老夫人がひとりでふらりと入ってきた。どうやら常連さんのようだが、そんな時間にも訪れる人がいるというのはあまりないこと。やはり、信頼されている店なのだ。

 

 撮影=印南敦史

INFORMATION

和佐家
東京都杉並区阿佐谷南3-10-2
営業時間 11:00~20:00
定休日 日曜日

ニンニクなしニラ餃子 480円
ラーメン 530円
エビスビール大瓶 720円

 

「昭和な中華料理店」が消えている…… 南阿佐ケ谷の“小さなラーメン屋”を守る70代夫婦の思い

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