昭和34年(1959年)創刊の総合週刊誌「週刊文春」の紹介サイトです。最新号やバックナンバーから、いくつか記事を掲載していきます。各号の目次や定期購読のご案内も掲載しています。

韓国人の65.7%が参加……今回の日本製品不買運動が、これまでとは違う理由

2019/09/27

 韓国での「日本製品の不買運動」が粛々と続いている。

 続いているというか、どこか“定着”にも似た雰囲気というか。ここでいう日本製品とは一般の人々が日常生活で購入したり、選択できる製品や旅行のようなものに限ってのことだが、ことさら不買というよりは、買わないということが静かに日常に溶け込んでしまった感がある。

ソウル市内ショッピングモールでのユニクロ、GU併設オープンの様子(著者提供)

不買運動に参加している人は65.7%

 9月19日、日本製品の不買運動に参加している人は65.7%、参加していない人は25.5%という世論調査結果が出た(世論調査会社「リアルメーター」)。

 9月の第2週、韓国では旧盆の4連休で、例年どおりだと日本への旅行シーズンだったが、今年の予約率は昨年の同時期と比べると82.5%減少したとも報じられた(旅サイト「ヤノルジャ」調べ)。代わって海外旅行で人気となったのはベトナム、台湾、タイだという。韓国国内の旅行も増えて、こちらは昨年同期比143%アップ。人気スポットはソウルやその郊外、そして釜山が上がっていた。

 学生などの就職活動の現場にも、日本製品不買運動の影響が出ているという。

 就業ポータルサイト「インクルート」の調べでは海外での就業地で人気なのは北米・カナダ(33.5%)で、次に欧州(23.9%)が続き、その後に日本(14.1%)が上がっていた。ここで就業国を選択する際、「不買運動の影響をかなり受けた」という学生が7割近くもいた。

©iStock.com

東京支社への異動を断った韓国人の言葉

 そんな調査結果を見ながら、知り合いが言っていた話を思い出した。大手企業に勤める知り合いは40代前半の独身女性。学生時代から日本の漫画やアイドルが好きで、日本語は独学から勉強して今では通訳もできるほどに堪能だ。そうした日本語の能力を買われ、会社では日本との事業にもずいぶん関わってきた。そんな実力から、東京支社への異動も勧められていて、行く決心をほぼ固めていた。が、今回の日韓の葛藤から、結局は断ったという。

「年齢もありますし、ラストチャンスかなと思って挑戦してみたかったのですが。今、日本に行ったら、何か良くない経験をしそうで、とても迷いましたが、断りました。好きというか、身内のような存在になった日本ですから、嫌な思いはしたくないですし。日本と関わる事業をやっていると、これまでも歴史や領土問題が韓日で浮上するたびにイベントを遅らせるかどうかなどを巡って苦労してきましたが、今回のは質が違うように感じます。