昭和34年(1959年)創刊の総合週刊誌「週刊文春」の紹介サイトです。最新号やバックナンバーから、いくつか記事を掲載していきます。各号の目次や定期購読のご案内も掲載しています。

2019/10/01

「……だいたい一緒です!」

 大学から社会人にかけてアメフト歴6年。一体何度同じ質問をされただろう……。これは両スポーツの経験者ならわかると思うけれど、信じられないくらいよく聞かれる質問だと思う。

 最初は「アメフトは前にパスができて、ラグビーは後ろにしかパスができなくてですね」とか丁寧に説明していたけれど、途中からあまりに良く聞かれる上に、なかなか理解されないので、「だいたい一緒です!」とぶん投げるようになってしまった。

 確かに、一見すると両競技には共通項が多く見える。

 これまでも、例えば女性誌で「ラグビー日本代表のイケメンを探せ!」的な企画にもかかわらず、モデルさんが持っているボールがアメフトのボールということも多々あった。テレビ番組でボールが間違えられることは日常茶飯事で、ちなみにお手持ちのスマホの某無料通話アプリで「ラグビー」と打ってもらえると、出てくる絵文字がアメフトボールだったりもする。

 どちらもガタイの良い選手が多く、タックルで相手を止める。使うのは楕円球で、フィールドの端までボールを運ぶか、キックでポールの間を通すと点が入る。

 そんな共通項が、2つの種目を似ていると感じさせているのかもしれない。

「茶色ベースが多く、小さめな」アメフトのボール ©iStock.com
「白色ベースが多く、大きめな」ラグビーのボール ©iStock.com

 

アメフトは野球に似ていて、ラグビーはサッカーに似ている?

 ただ、実はこの2競技、似ているようで全然違うタイプのスポーツなのだ。

 良く言われるのが「アメフトは野球に似ていて、ラグビーはサッカーに似ている」ということ。

 野球には攻守交代があり、攻めと守りが明確に分れている。アメフトも同様で、簡単に言えば「4アウトまでに10ヤード進めなかったら攻守交代」ということを繰り返すイメージだ。攻守のメンバーは基本的に完全に別の選手が務め、1プレー毎にプレーが止まる。その都度ヘッドコーチの指示を仰ぐ時間もある。また、選手交代は何度でも可能で、同じ選手がプレー毎にフィールドとベンチを行き来することもよくあるケースだ。

 一方でラグビーはサッカー同様、攻めと守りが流動的だ。ボールを奪われればすぐさま各選手が攻めから守りに変わり、反則等を除けば試合が止まるということは基本的にない。全選手が攻守両方を行い、選手交代で一度ベンチに下がった選手は再びピッチに立つことは出来ない。