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進歩派はデモの参加者を200万人と発表したが、実際は……

 進歩派は9月28日のデモについて参加者人数は200万人と発表したが、最寄り駅2カ所の下車数は10万人あまりと公表された。この発表が10月3日に保守派を結集させたきっかけとなったというのは前述したが、「『検察改革』には同意する人は多いですから、デモに参加した一般市民もいるかと思いますが、デモを開いたそもそもの目的は曺国事態で揺らいだ進歩派が支持者を結集させたという見方が強い」と別の中道系の韓国紙記者は言う。

「来年4月の総選挙には次の政権をにらんで進歩派、保守派ともに絶対に負けられない。その攻防戦なのです」。

 曺国氏を法相に任命したことにより、進歩派内の分裂も表面化し始めているといわれる。 

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「曺国事態、進歩派を分かつ」(京郷新聞)。

 10月2日、進歩系といわれる韓国紙の1面にこんな見出しが躍った。記事はこう始まっている。「『(今回の曺国事態は)進歩陣営へ大きな傷を残すのではないかと思います。容易くはふさがらないかもしれない』。労働運動家のハン・ソクホ前民主労総社会連帯委員長は、“ 曺国政局”で確認された汎進歩市民社会の溝を“傷”という言葉で説明した」。

10月2日、自宅前で記者に直撃されるチョグク韓国法相

 前出記者はいう。

「進歩派の中枢(大統領やその周辺)が権力化してしまったということです。自分たちの権利だけを守ろうとする動きが露骨になった。進歩派内での民主化が問われている。

 そして、それが10月3日の保守派のデモに見られたように、保守派の再結集を呼び起こしたかもしれません」

 2つのデモを見ながら、朴前大統領の弾劾、罷免当時を思い出した。韓国の保守派も、あの時から内部の分裂が顕在化し、親朴派と非朴派に分かれたまま、その溝は埋まっていなかった。しかし、今回の動きでそれがどうかわっていくのか。

 さらには、保守派の再結集によって、今度は進歩派がどんな動きを見せるのか。

 “曺国事態”がもたらす進歩派の分裂は来年4月の総選挙、さらに次期大統領選挙にどんな形となって現われるのか。

3日、曺国法相夫人の事情聴取が行われた

 3日午前、曺国法相夫人がソウル中央地検に非公開で呼ばれ、出頭した。子女の不正入学疑惑などについての夫人の事情聴取はこれが初めてだ。

 検察の捜査もいよいよ大詰めを迎えた。

 曺国法相は、“守護”となるか、それとも“辞任”となるか。“Xデー”が近づいている。