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《韓国チョ・グク電撃辞任》文在寅が守り切れなかった”2つの理由”「支持率急降下」「10・15以降の国監」

ノンフィクションライター・崔碩栄氏が語る「文政権の今後」「タマネギ男の末路」

2019/10/14

source : 週刊文春デジタル

genre : ニュース, 社会, 政治, 国際

国会からの監査から逃げた?

 もう一つは、曺国自身に差し迫った国政監査です。多数の現地メディアが指摘していますが、私もこれが最大の原因だと思います。

 明日10月15日、法務部に対して「国監」と呼ばれる、国会議員が政府機関に対して行う監査があります。ここでの発言は国会の長官任命の聴聞会と同様、嘘を言うと偽証罪に問われます。

 前回の聴聞会での曺国の発言は、「私は関与していません」など、あいまいなものが多く、一部は完全に嘘だったことがわかってきています。この時点でも厳密にいえば偽証罪が成立するのですが、明日以降の国監で、「前回こう発言しているが、これを説明してくれ」と言われた瞬間に、何も言い返せず、すべてが詰んでしまう。この事態を避けたかったのだと思います。

来年4月の総選挙に出馬?

文在寅(左)と盟友関係にあった曹国 © 共同通信社

 今後の曺国については、現地テレビの司会者が生放送中に指摘していましたが、曺国本人が来年4月の総選挙に立候補する可能性もあります。

 もともと今年の4月頃から与党内部で「釜山地域で出馬すべきだ」という声が上がっていました。釜山は彼の出身地で、市長は与党の人が務めているものの再選は厳しいといわれるほど、与党の人気が落ちている地域です。前回の選挙では与党が躍進したのですが、昔から保守が強い地域だけに、最近の文政権の支持率下落から考えると、来年の総選挙では与党の「苦戦」が予想されます。そこに大衆的な人気が高い彼を出馬させるべきだという動きがあったのです。

 とはいえ、現実的には立候補は難しいと思います。本人を含む一族の不正疑惑、今回の辞任で彼に対する世間の目はもっと厳しくなりそうで、出馬するとしても大苦戦が予想されるからです。

 今回の辞任を受けて、現在、大統領首席補佐官の会議が数時間延期になるなど、現地の状況は流動的です。

 ただ、もともと与党内部からも「曺国の辞任を待つのではなく、大統領が率先して首を切るべきだ」という声もあったのも事実です。右腕を失った文大統領は14日、「結果的に国民の間に対立をもたらした点に対して非常に申し訳なく思う」などとコメントしましたが、今日明日の世論の動向や報道を見て、政権の方針や対応は変わってくるはずです。日本への姿勢が変わる可能性もゼロではないと思います。

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