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「ときめかない服は買わない」宇垣美里が語るファッションの哲学

「ときめかない服は買わない」宇垣美里が語るファッションの哲学

「女子アナらしい服」から自由になった彼女が着たい服とは?

宇垣 東京に就職活動で出かけるようになると、関西とはぜんぜん流行りも違う!と思いました。「私だけめちゃくちゃ髪の毛が茶色いぞ……!」みたいな。当時は関西のほうがメイクも服装も派手気味だったのかな。一度、豹柄の服を着ていたときに「ホントに関西の人って豹柄の服着るんだね(笑)」って言われて、「エッ、今流行ってんじゃん!? 変なの?」って。東西の差を実感しました(笑)。

 私、もともとはTBSの記者志望だったんですが、アナウンサーのほうが受験日程が早かったので、下準備のつもりでアナウンサー試験を受けたら通ったんです。そのときはまず「もう東京⇔京都を往復しなくて済む!」と思いました。京都の大学生って就職活動時期になると、みんな夜行バスで東京に行くんです。京都駅の南口から学生がリクルートスーツで行列して……。夜行バスで東京行って、また夜行バスで戻ってきて。あれは悪夢でしたね。私は4列シートのバスには耐え切れず、絶対3列独立シートで行ってました。

「ミスコンらしい服、女子アナらしい服」

――宇垣さんは在学中に大学のミスキャンパスも獲られてますが、いわゆる「ミスコン対策」のファッションなんかもされたんですか?

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宇垣 ミスキャン選考の時は、ぜんぜん服装に気を遣ったりはしてなくて、普段どおり。大会当日の日だけは「結婚式の二次会!」みたいな、いわゆるミスコンっぽい格好をしないといけないんですけど。

 それより、上京してアナウンサーとして勤めるようになってからのほうがいろいろ服装には気を遣いますよね。でも東京もどのお店に行けばいいかわかんなくって。そもそもアナウンサーって「何を着てるんだ!?」って。何着たらいいんですか?って先輩に聞いて回ってました。あと、「CanCam」とか「美人百花」を読んで勉強したりとか。

――社会人になってからの服装は、みんな悩みますよね。

宇垣 もちろん、テレビに出演する時は番組が用意してくれる衣装があるので、私服でテレビに出ることってほとんど無いんですよ。でも通勤時も、ちゃんとそういう服を着ないといけないんじゃないかと思ってて。

――「ちゃんとした服で出社しなさい」っていう指導とか、雰囲気があったんですか?

宇垣 いえいえ、ぜんぜん。良く見たら、先輩達も好きな格好で出勤してるわ……って。服が好きな先輩はすごいお洒落な格好で来るし、ジーパンにTシャツ、リュック、みたいなラフな感じの人もいたし、本当にいろんな人がいたので「そんなに気にしなくていいんだな」って。私も半年くらい経てば、自由なファッションで出勤するようになりました。

トップス¥40,000/ルーム エイト ブラック(ビームス ハウス 丸の内)、イヤリング¥8,500/ライツ(デミルクス ビームス 新宿) ©新津保建秀

――いまフリーになられてから、グラビアやコスプレのお仕事などもされて、着る服の幅はひろがりましたよね?