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「キャッシュレス還元」に頼った韓国経済の末路

国際勢力図を揺るがしかねない韓国の南北統一

私が思うに、アメリカは北朝鮮と新しい関係をつくっても、朝鮮半島の統一については阻止するでしょう。

つまり、中国を後ろ盾にする統一国家の誕生を許すことはないと思います。それをやってしまえば、世界のパワーバランスは変わってしまいます。すでにクリミア半島をロシアに盗られているのですから、朝鮮半島が中国の支配下に置かれることまで座視するはずはないと思います。

さて、日本政府は、対韓半導体向け素材の取り扱い制限の強化を決め、このことで日韓の軋轢(あつれき)が深まっています。韓国側は、徴用工問題に対する日本の感情的ないじめ行為であると決めつけ、WTOに提訴しました。

韓国の言い分を信じる日本のマスコミやジャーナリストもいるのですが、この問題はじつは奥が深く、表面的な解釈では見方を誤ります。

サリンや大量破壊兵器の必須原料を横流しした可能性

韓国に輸出していた半導体向け素材については、買い手であった韓国企業の一部が自社消費では説明のつかない消費を、3年間にわたって行っていたことが判明しています。世耕経済産業大臣(当時)がツイッターで、韓国への輸出制限を行った理由として「不適切事案があった」と投稿しましたが、不適切事案とはおそらくこのことです。

この素材は、サリンなどの毒物や大量破壊兵器の必須原料であるため、日本政府としては100%明確な使途の説明をするよう求めてきました。それを韓国は特恵国の立場を理由に説明を拒否してきました。

自社消費で説明のつかない消費は納入量の3割程度といわれ、横流しの疑いが濃厚です。横流し先は中国ではないかと疑われています。タイミングがタイミングだっただけに、徴用工問題に対する報復と受け取られた面がありますが、これは安全保障上のきわめて重要な問題だったのです。

もちろん、アメリカもこのことはよく知っています。

アメリカは半導体の対中輸出を法律で禁じたくらいですから、韓国一部企業による中国への横流しを見逃すとは思えません。というよりも、日本の対韓輸出規制は、日米合議の上のことであった公算が高いのです。