6作目の『ターミネーター:ニュー・フェイト』は観るべきか
そうした筆者を含めたファンの想いを受け取ったのか、『ターミネーター:ニュー・フェイト』ではキャメロンが製作としてシリーズに復帰。しかも『3』以降はなかったものとする『2』直結の正当続編として制作されている。そしてシュワが演じる6対目は『~ジェニシス』と同様に初老のT-800だが、今度はそれが見事にハマっているのである。
謎の女グレースを邪魔することなく共闘し、ここぞというところで真価を発揮するT-800の姿が、『アフターマス』(16)や『キリング・ガンサー』(17)などの小品へ積極的に出演し、16歳の環境活動家グレタ・トゥーンベリをサポートする現在のシュワ自身の姿と重なって見えるのだ。そりゃあ、歴代ターミネーターでどれが最高かといえば、絶対の恐怖と至高の興奮を与えてくれた『1』『2』のターミネーターに決まっている。
とはいえ、これまでの人生を滲ませたような今回のT-800も悪くはないのだ。先日の来日記者会見では「(T-800を演じるのは)これが最後」と発言し、劇中にもそれを暗示させる台詞が飛び出してくる。しかし、どんなに失敗作を突きつけられても「もう戻ってくるな」とは言い難くさせるものが、このシリーズにはあるのである。
INFORMATION
『ターミネーター:ニュー・フェイト』
11月8日(金)全国ロードショー
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
監督:ティム・ミラー
(C)2019 Skydance Productions, LLC, Paramount Pictures Corporation and Twentieth Century Fox Film Corporation. All rights reserved.
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