「桜を見る会」に招かれる人は政権側が呼びたい人
この“イベント”の意味について、私は当時次のように書いた。
《令和おじさん人気が証明された形だが、しかし「桜を見る会」に招かれる人は政権側が呼びたい人でもある。ネットで影響力があるインフルエンサーたちが狙い通りに首相や菅氏の“にこやかな顔”をSNSで発信すればこれ以上ないイメージ戦略になる。》(文春オンライン6月7日)
この好感度キャンペーンを国民の税金でおこなう。
「桜を見る会を見る会」が必要だ
だからこそ私は「桜を見る会を見る会」が必要だと思ったのだが、来年度の開催経費は本年度の3倍超の5700万円が盛り込まれたという(東京新聞9月29日)。
「桜を見る会は参加費無料。酒やオードブル、菓子などがふるまわれる。政治家が自分のお金でやったら明らかに公職選挙法違反なのに、総理は税金を使った公的行事でそれをやっているわけですよ。まさにモラルハザードを総理が起こしている」田村氏はそう質疑を締めくくった(毎日新聞デジタル版11月9日)。
安倍首相は8日、立憲民主党の杉尾秀哉氏を指さしながら「共産党」とヤジを飛ばした。このあと共産党議員から桜を見る会の怪しさについて追及されるのだから、よほど共産党と縁があるのだろう。
山口県の県議らが会に参加したことをブログに書いていた。先ほど私は官邸の情報統制の徹底ぶりについて書いたが、さすがに桜を見る会参加者のネット発信までは対応できていなかった。それが今どんどん見つかっている。なんだかアラブの春のマヌケ版のようだ。発信者は今になって削除しているがもう遅い。
興味深いのは、ここまでいろいろ明らかになったことで来年の「桜を見る会」がどうなるかだ。
後ろめたいものがなければ、来年も安倍首相の後援会の約850人は出席するはずだ。もし数が減っていたらマズいと思ったということになる。ここが来年の“桜”の見どころである。
850人を乗せたバスが新宿御苑に向けて発車するのか。
「桜を見る会を見る会」盛り上がって参りました。
※来年度の「桜を見る会」を中止するとの政府の発表を受けて、記事の内容を一部変更しました。(11/13 16:55)