区間記録を期待される國學院大・浦野
出雲の優勝で一気に上位戦線に出てきた國學院大は、前回5区の区間賞・浦野雄平(4年)がトラックシーズンから学生トップクラスの活躍を見せている。前哨戦ではエース区間を任され、レースを積極的に引っ張る走りを見せたため、区間賞こそ獲れていないが、その実力は十分だ。
浦野本人はエース区間の「2区を走りたい気持ちもある」とこぼすが、チーム状況等を考えると今季も5区への登場は濃厚で、前回を上回る区間記録が期待されるだろう。
もう一度調子を上げたい駒大・伊藤
駒大と東洋大も、いずれも昨季の経験者が残るが、前回区間5位の駒大の伊東颯汰(3年)は春先以降調子を落としており、全日本でも区間2ケタ順位と振るわなかった。あと2か月でもう一度、調子を上げてくることが必要になる。東洋大は前回8位の田中龍誠(3年)が3度目の山上りに挑めるか。今季はここまで大会・記録会への出場がほとんどなく、調子が読めないが、“山籠もり”で5区に備えているとしたら、大崩れはないだろう。
山下りが勝負どころ 東洋大・今西
一方で山下りに目を向けると、ここでは東洋大が圧倒的アドバンテージを持つ。昨季区間3位で走った今西駿介(4年)は、平地でもエース級の走力をつけており、出雲・全日本でもともに区間2位。レース展開を見ても区間順位以上に良い走りを見せており、箱根では区間新記録も十分に狙える。今西が万全の走りができれば、ここで一気に後続を引き離せるだろう。ただし、走力が高いがゆえに往路の平地区間への起用も可能性がある。6区に今西を置けるかどうかが東洋大のひとつのキーポイントになるかもしれない。
それに次ぐのが駒大の中村大成(4年)。前回は区間6位でまとめている。今季は駒澤のエース格として出雲・全日本でも好走しており、上積みが期待される。安定感は十分なので、あとは優勝候補のチームと比べても爆発力のある走りができるかどうか。今季の駒大は選手層が厚く、平地でトップクラスの走力のある中村大成を6区にほぼ確実に起用できるのもアドバンテージだ。