安倍晋三 首相
「私や妻、事務所は一切関わっていない。もし関わっていれば首相も国会議員も辞める」

産経ニュース 2月17日

 名言、珍言、問題発言で1週間を振り返る。2月17日の衆院予算委員会で、いきなりブチ切れ発言をかました安倍首相。夫人の安倍昭恵氏が名誉校長を務める(24日に辞任の報道)森友学園「瑞穂の國記念小學院」の国有地払い下げ問題に関して、「何か裏で怪しい力が働いたのではないか」と民進党の福島伸享議員に問われたときの回答だ。

“反安倍”の人たちはこの発言に沸き立ったが、安倍首相は自分に都合の悪い質問があると、居丈高になったり、論点をすりかえたり、開き直ったりするという指摘もある。首相が辞めるか辞めないかで議論を終わらせることなく、森友学園に関する諸問題はさらに深い調査が必要になるだろう。

ADVERTISEMENT

夫妻そろっての問題 ©getty

籠池泰典 学校法人森友学園理事長、塚本幼稚園園長
「(保護者が)ちょっとおかしいんじゃないかなと。変な人ですよ、おぞましい」

『報道ステーション』 2月21日

 森友学園のもう一つの大きな問題は、同学園が運営する塚本幼稚園が“愛国”を前面に打ち出しつつ、中国・韓国への憎悪表現を行っていることだ。園児たちに「中国・韓国は悪い国だ」という指導を行っているほか、入園した中国人の園児を先生と生徒でいじめ抜いて退園させたというのだから、“児童虐待”に類する問題でもある。

 このことについて問われた籠池理事長は否定することもなく、逆に保護者について「変な人ですよ、おぞましい」と吐き捨てた。籠池理事長は清掃業者に対して「ウチの仕事はタダでやってくれ、それが陛下への敬いだ」と強いたとも報じられている(『週刊文春』3月2日号)。ヘイトもいじめもタダ働きもOKだなんて、この人本当に教育者?

金正男
「あそこには民団系(韓国系)、総連系(北朝鮮系)、普通の日本人もいます。みんなが一緒になって歌を歌い、お酒を飲んでいた。いつかこういう風に壁がなくなればいいと思った」

『週刊文春』 3月2日号

 先週以来、大きく報じられている金正男氏の暗殺事件。謎めいた事件の全容解明が進められるとともに、“自由を愛し、友達思いだった”という金正男氏の人柄についての報道も多く見られた。

 なかでも印象的だったのが、金正男氏に直接会って7時間もインタビューした五味洋治東京新聞編集委員による証言だ。この言葉は、五味氏が「なぜ東京・赤坂が好きなのか?」と尋ねたときのもの。「壁のない世界」は、また遠くなってしまったようだ。

カルロス・ゴーン 日産自動車社長兼CEO(最高経営責任者)
「来日から18年、この信じがたいほどすばらしい国からは多くを学び、私は明らかに違う自分になった。日本はもう、私のアイデンティティーの一部だ」

日本経済新聞 1月31日

 2月23日、日産自動車の社長とCEOを退任することが発表されたカルロス・ゴーン氏。突然の発表に驚いた人も多かったようだが、1月末に掲載された日本経済新聞「私の履歴書」の最終回では、あからさまに退任が示唆されていた。

 同記事の最後は歯が浮くような日本賛辞で締めくくられたが、お笑い芸人の厚切りジェイソンは外国人タレントのデメリットとして「そんなにすごくない日本の文化に対して感動しないといけない場面が多い」(『ボクらの時代』2月19日)と語っていた。ゴーンさんの言葉も真に受けてはいけない。

カルロス・ゴーン、退任 ©石川啓次/文藝春秋

外国人講師 関西学院大学
「放射能を浴びているから電気を消すと光ると思った」

読売新聞 2月21日

 平成26年、関西学院大学の外国人講師が授業中に福島県出身の女子学生に対して、このような発言をし処分を受けていたことが今週報道された。講師は「冗談のつもりだった」と言っているが、そんな冗談が世界中のどこでウケているというのか。先日、「放射能の影響で大きくなりました」と「冗談」を飛ばした瀬戸欣哉LIXIL社長とは話が合うかもしれないが。

橋本奈々未 乃木坂46
「私が選んだその先に、正解があると信じています」

オリコン 2月20日

 人気アイドルグループ・乃木坂46の橋本奈々未が、24歳の誕生日を迎えた20日に引退コンサートを行った。「こんなに素敵な景色を何度も見ているのに別の道を歩みたいと思うのが一番、『ないものねだり』(自身の卒業ソロ曲のタイトル)だなと思う」と涙ながらに語ったが、自分の道を信じることができる強さが眩しい。

橋本奈々未、卒業 ©時事通信社

大室正志 産業医
「よく『若いときくらい、寝食を忘れて働くのも大切だ』と話す人もいます。あくまで『それくらい真剣に打ちこんで働こう』という意味なのでしょうが、それを本当に実行することが身体にいいはずはないわけです」

“未来を変える”プロジェクト 2月22日

 大きな問題となっている長時間労働に対し、産業医の立場で明快にNOと言う大室氏。長時間働きたいと主張するハイパフォーマーを『踊る!さんま御殿』の明石家さんまに例え、「さんまさんはイキイキとしながら話題を振っているけど、座っている側は『いつ話題を振られても答えられるように』と必死じゃないですか。それと一緒ですよ(笑) つまり裁量権のない若手芸人は疲れやすい。会社も同じです」とバッサリ。

三浦知良
「五十だからすごいとか、これまでの実績や得点とかよりも、毎日何ができているか、どういう生活をしているか、どんな気持ちでサッカーを続けられているか、情熱をもってトレーニングできているかが大事なんです」

『週刊文春』 3月2日号

 2月26日、ついに50歳の誕生日を迎えるキング・カズこと三浦知良。J2リーグの開幕日でもあるこの日から、カズは24年目の現役シーズンを迎える。あくまでも目標は先発で90分出場だ。「妥協して続けるのは流儀じゃないですから」とサラリ。

三浦和良、50歳 ©榎本麻美/文藝春秋

新庄剛志
「また稼ごう!」

『しくじり先生』 2月20日

 締めくくりもスポーツ関連の言葉。知人との金銭トラブルで22億円もの巨額の資産を失ったとバラエティ番組で告白した“スーパースター”新庄剛志。さすがに落ち込んだ日々もあったというが、最後は彼らしく明るく前を向いた。このポジティブさを少し分けてもらいたい。