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IZ*ONEは活動自粛、解散説も

 ところが、11月5日、同番組担当のアン・ジュニョンプロデューサーなどが詐欺などの嫌疑で逮捕。アイズワンを生んだ昨年の「シリーズ3」と7月に終了した「シリーズ4」での得票数のねつ造を認めた。

「アイズワン」の活動は直ちに自粛となり、11日のアルバム発表も延期され、解散説も飛びかっている。SNSへの書き込みには、「ファンは自分の練習生を応援し、(デビューさせるために)努力してきた。解散はあり得ない」、「罪を被せてアイドルの人生だけねつ造の烙印を押して捨てるなんて」などの声が。一方、「解散は当然」とする見方もでている。

 前出記者は言う。

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「アンプロデューサーは、シリーズ2が終わったあたりから複数の所属事務所から1億ウォン(約1000万円)にも及ぶ接待を受けていることが分かっていて、接待を受けた所属事務所の練習生をデビューさせるために、あらかじめ順位を決めていたといわれています。

シリーズ第3段『PRODUCE 48』でデビューしたグループIZ*ONE(アイズワン)©Getty Images

 視聴者からの票を集計する会社にあったデータの原本と、放送で発表されたものがまったく異なることも発覚していて、視聴者投票では誰がデビューするはずだったのか、公開しろという声も上がっている。どう収拾するのか、今のところ見当もつきません。捜査の詳細はこれからですが、果たしてアンプロデューサーだけでこれだけのねつ造ができるのか、会社ぐるみではないかという疑問の声も当然あります」

企業にとって「おいしい話」だった『プロデュース』シリーズ

 アンプロデューサーは、素人参加のオーディション番組『スーパースターK』などを成功させ、業界では「オーディション番組の匠」(前出記者)として知られた人物。「天才」という異名もあったというが、それは、番組のビジネスモデルを構築する“商才”にちなんでいたというのはテレビ関係者の話だ。

「『プロデュース』シリーズほど完璧な収益モデルはないと言われていた。『Mnet』は、CJ ENM系列のチャンネルですが、『プロデュース』でデビューしたグループから得た収益の配分は、半分はメンバーそれぞれの所属事務所に、残りは、番組から誕生したグループの所属事務所に25%、残りの25%がCJ ENMに配分されていました。

 ところが、シリーズ3の『アイズワン』からはグループの所属事務所もCJ ENM傘下の事務所となり、収益の半分がCJ ENMに転がり込む仕組みにかわった。また、視聴者投票には1回につき100ウォン(約10円)ほどかかりますが、シリーズ4ではこの視聴者投票で20億ウォン(約2億円)ほど稼いだといわれています。企業にとってはこれほどおいしい話はない」