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キャッチャーは誰が適任か

 スプリットやスラッターと言った落ちるボールをしっかり扱えて、短期決戦や国際大会の経験が豊富、制球力がありメンタルも強く、長身で高速のボールを操ることができ、様々な局面に慣れている投手達。すなわち、ソフトバンクの投手陣をメインに据え、さらに今永や山本と言った優れた投手や局面で仕事をできる選手を加えていくことが重要である。

 逆に野手は、広島や山賊打線の西武と言った野生児を中心とした、対応力に優れた存在を中心に据えると良い。また、大阪桐蔭高校出身者は、短期決戦向けのスイングやプレーができる選手が多く信頼できる。日本の外野守備や走塁はやはり超一流で、韓国と比べると細かな部分で大きな差があったのも確かで、その部分も強みとなる。

 そして、最後にキャッチャー。

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 落ちるボールをしっかり止めることができて、短期決戦慣れしており、育成から一流選手まで上り詰めた精神力も兼ね備え、ソフトバンク投手陣のボールを受け続けている甲斐拓也は必要不可欠な存在だ。甲斐キャノンでおなじみの肩も当然素晴らしい。

 そして、国際大会の経験が豊富で守備力に優れた小林誠司もほぼ当確となる。

 3人目は、今大会打撃で活躍した広島の會澤翼か、西武の森友哉が選ばれることだろう。

稲葉監督

 こうした一流選手を束ねるには、やはりこの人のために頑張りたいと思わせるような人物、稲葉監督のようなリーダーが必要だ。

 監督経験はないため、最初は手探りでのスタートだったが、ノウハウの蓄積もあり、以前の小久保監督を上回るペースで采配面での進化も見せている。

千賀、菅野、石川柊太……このチームに加わる選手たちは?

 このチームをベースに、さらにスラット・スプリット型投球の総本山である最強ソフトバンク投手陣のエース、千賀滉大や抑えの森唯斗、巨人のエース菅野も黙ってはいないだろう。阪神の投手陣も素晴らしい。メジャー適性の高い有原航平や則本昂大らを先発に加えて、今大会は出場を辞退した松井裕樹や森原康平(共に東北楽天)に種市篤暉(千葉ロッテ)、高橋純平(福岡ソフトバンク)らスラット・スプリット型の若手速球派も何人か台頭してメンバー入りすることだろう。

 そして、ポストシーズン16試合登板で7勝、防御率1.40を記録しているソフトバンクの石川柊太も状態が良ければぜひ選出したい存在だ。究極の「立て直し屋」である石川は、制球とテンポよく150キロ以上の速球と代名詞のパワーカーブ、スラット・スプリットを投げ込むことができ、第2先発としてうってつけの存在である。日本ハム宮西の選出も期待したい。

 野手では怪我がなければソフトバンクの柳田悠岐が加わってきたら面白い。また、ポジションがファーストなので難しいとは思うが、経験豊富でここぞの場面に強い大阪桐蔭出身の中田翔の選出も期待したい。

 こうした陣容がミックスされる来年の東京五輪が今から楽しみである。