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最後の本格「駅そば店」 激変する渋谷駅で朝から「新そば」を2杯完食した話

2019/11/26
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新そばが激しくうまい「もりそば」

 新そばだから、そばの香りを味わいたいと思い、まずは「もりそば」(370円)を注文した。

 花番さんの「もーりぃー」の声がマイクで厨房に伝わる。綺麗な声だ。神田藪そばの花番さんを彷彿させるが、ここは「本家しぶそば」だ。

 テーブルに着くと、「もりそば」があっというまに到着した。このスピーディな配膳が「本家しぶそば」の真骨頂だ。激しく速いのが特徴である。

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「もりそば」の全体の姿はなかなかよい。そばを数本食べてみると、激しくうまい。風味が実によい。老舗のそば屋の新そばのもりそばの味である。

新そばまつりと聞いて、まず頼んだ「もりそば」(370円)

 つけ汁(辛汁)は、返しが濃すぎることはなく、甘すぎることもなく、出汁が十分に伝わる上品なタイプでなかなかうまい。

 あっという間に、完食してしまい、そば湯を飲んでいると、花番さんの「おすすめーーー」という弾んだ声が聞こえて来た。

そば湯を飲んでいると、花番さんの「おすすめーーー」の声が

 そこで、花番さんのところへ行き聞いてみると、おすすめは「ごぼう天と春菊天そば」(580円、※提供他店では520円)のことだという。

 思わず、「それ1つください」と2杯目を注文してしまうというハイな展開に。