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盗撮事件の取材協力を申し出ていたク・ハラ

 チェ被告は8月の判決を不服としており、控訴審が続いている。性暴力処罰法違反容疑について無罪としたオ判事の判断を巡っては、現地専門家の間でも意見が割れているようだ。チョ・スニョル前大韓弁護士協会副会長は聯合ニュースの取材に対し、間接的な状況を根拠に「意思に反して撮影されたわけではない」とした判断を「不適切」と指摘。これに対して地方テレビ局OBSは、「一審判決が非合理的だとはいえない」とする弁護士の見解を紹介している。

ク・ハラ ©AFLO

 ただしこの弁護士は同時に、「盗撮犯罪は日々深刻な社会問題として浮上しており、犯罪を根絶するという側面からも、緻密かつ重く処罰されなくてはいけない」と言い添えている。

 韓国では今年に入って、BIGBANGのメンバーだった「V.I」ことイ・スンヒョンが関与した大スキャンダル「バーニングサン」事件で売春斡旋、薬物使用などが発覚して芸能界を揺るがしたが、この事件でも男性K-POPアイドルや人気歌手らが女性の盗撮動画をSNSで共有していた実態が明らかになった。ク・ハラはこの事件を取材する記者に対して、同じ盗撮被害者として協力を申し出ていたことも報じられている。

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 芸能スキャンダルにとどまらず、女性問題としても波紋を投げかけるク・ハラの悲劇。28歳の死が残した影響は、韓国社会をどう変えていくのだろうか。

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