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慢性的頭痛を抱えイライラしやすい「頭イタイタ型」

――このタイプ分けは、野口整体の「体癖」の概念に近いのでしょうか?

工藤 「体癖」という、骨盤によって左右される体のエネルギーの流れ方の癖からその人の性格・気質も含んで体を10タイプにわけた身体観は、後世に絶大な影響を与えましたね。体の不調を表面的にとらえるのではなく、メンタルも含んでトータルで分類したことは歴史的意味がありました。ただ、西洋医学の観点からみると違和感を感じる部分もありますし、現代人の体の実態にそぐわない部分も感じます。21世紀の「使える」工藤版体癖として今回のコンセプトを打ち出しました。使い方は簡単、6つの中でいま一番強く感じている不調、もしくは一番優先的に治したい不調がご自身のタイプです。

――それぞれのタイプについて詳しく教えてください。

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工藤 まずAの「頭イタイタ型」は慢性的に頭痛を抱え、イライラしやすいタイプです。仕事がバリバリできる有能な方が多いのですが、頭の疲れと体の疲れがアンバランスで、脳だけがパソコンの容量オーバーみたいな感じになってダウンしています。キャリアウーマンタイプで、手足の冷えが強く、光や音に敏感で、胸焼けしやすい傾向があります。性格的には、仕事ができて決断力がある反面、人の話をあまり聞かずに、自分の意見を曲げなかったりちょっと独善的になりがち。

――このタイプが楽になるコツはなんでしょうか。

工藤 慢性的に頭痛を抱えていると相当イライラしますし、痛みはうつの原因になります。じつは腰痛や脊柱管狭窄症とかヘルニアの人がうつになることってよくあるんですよ。なので、まずは痛みをとる必要があるのですが、頭イタイタ型の人は胃腸の冷えが強く、食事療法としては内臓の冷えをとることが一番大切です。詳しくは本書をご覧いただければと思いますが、体内の冷えが日々の食生活のなかでとれてくると自然と頭痛が消えて、対人関係も温かくゆるんできます。

 

もっとも太りやすい「肩ガチガチ・首ロック型」

――Bの「肩ガチガチ・首ロック型」についてはどうでしょうか。

工藤 慢性的に首や肩がこり、不安感が強いのがこのタイプですが、パソコン作業が原因かなと思っている疲れ、じつは対人関係のストレスからきている場合も多いんです。とにかく人に気を遣ってしまうタイプで、頼まれごとを断れず、会社ではイエスマンになりがち。人に気を遣うとセロトニンが不足しますから、普段から糖質を多く摂ってしまいやすく、すべてのタイプの中でもっとも太りやすい(笑)。冷えが強くて便秘になりやすく、のぼせやすくて、高血圧を併発していることも多いので、体にこもった熱を逃がして糖質依存を断ち切る食事が大切です。

 私の体質もこのBタイプなのですが、人から嫌われたくないタイプなので、いい面で力を発揮できると聞き上手だったり受容能力が高かったりします。クレーマー処理なんてとてもうまい(笑)。自分で背負いすぎないことが、このタイプが楽になる道です。