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レギンスでの搭乗はアリかナシか? 飛行機のドレスコードを考える

プロが教える「旅の新常識」

2017/04/08
note

膝上76.2mmより短いショートパンツはNG

【従業員やその家族が搭乗する際の主な服装規定】

<ユナイテッド航空>
パスライダーとして搭乗する場合、エコノミークラスとビジネスクラスでは許容されるが、ファーストクラスでは避けるべき格好
ジーンズのようなデニム素材
膝上3インチ(76.2mm)より短いショートパンツ
運動靴

パスライダーであるか否かを問わず、すべての従業員がファーストクラスを含むすべてのクラスで不可となる服装の事例
腹部が露出した服装
下着が見えている服装
パジャマ・肌着・水着と規定される服装
ミニスカート
立ったときに膝上3インチ(76.2mm)より短くならないショートパンツ
体に密着したポリウレタン弾性繊維の服装
攻撃的であったり、名誉を毀損したりするようなことば・写真・絵が描かれた服装
極度に汚れている・穴が開いている・引き裂かれている服装
挑発的で不適切に露出させていたり、シースルーであったりする服装
裸足
ビーチサンダル

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<日本航空>
きちんとこぎれいで控えめかつ趣味が良いもの。

<全日空>
スーツ・ブレザー・スラックス・シャツ・ネクタイ・スカート・ブラウスなどが推奨。
ジーンズ・Tシャツ・トレーニングウェア・ショートパンツ・ビーチサンダルなどは避けるべき。

 ユナイテッド航空は膝上何センチなど、中学校の校則のように厳しいルールだが、裏を返せばそれだけ厳しいルールを敷かなくてはならないほど、強烈な格好をした人たちがいたのかもしれない。それでも以前は「運動靴はきれいなものであればエコノミークラスにかぎり可」「半ズボンは北米路線(カナダ・メキシコ・プエルトリコを含む)にかぎり可」「ファーストクラスとビジネスクラスで野球帽は不可」といった項目があったので、それよりは緩和されているといえる。

 一般に考えられているよりも航空会社の従業員やその関係者は、数多く私服で搭乗している。そのなかにはいわゆるデッドヘッド(業務中の移動のために旅客機に乗客として搭乗すること)もあるし、今回のケースのように家族が業務と無関係に乗ることも頻繁にある(米国内の空港の搭乗カウンターで最後の最後まで空席を待っている人の多くがパスライダーである)。

 彼らが制服を着ていなくても、社員としてある程度きちんとした格好をすべきだ、ということに全面的に反対する人はそれほど多くないだろう。今回のケースでは対象者が若年者であったので、本来社員を対象にしたルールを適用するにはやや厳格にすぎたのかもしれないが。

タイ国際航空ファーストクラスのキャビン。ファーストクラス・ビジネスクラスの搭乗時・降機時はスマートカジュアルが無難だと個人的には思う。ただし、ロングフライトの場合はラフな格好に着替えてもよいだろう