「19歳で人工肛門になって。当時童貞だったこともあり、人生終わったと思いました」
こう語るのは、「日本うんこ学会」の代表を務める医師の石井洋介氏。一見冗談に思える学会名だが活動内容は至って真面目で、排便をきちんとチェックすることで大腸癌の予防を訴える活動を日々行っている。この啓蒙活動には、学会の発起人であり、現役の消化器外科医である石井氏の前述の体験が色濃く反映されているのだ。
「実は人工肛門になるきっかけとなった潰瘍性大腸炎が発覚する前に血便が出ていて、明らかに兆候があったんです。でも医者や家族に便の調子が悪いと告げることができず、病気の発見が遅れてしまった。その後幸いにも回復し、人工肛門を閉鎖することができたのですが、過去の自分のように恥ずかしさから病気を重篤化させてしまう人が少しでも減らせるよう、現在排便レポートをゲーム感覚で行えるアプリ『うんコレ』を開発中です。医療啓発って硬い言葉で発信してもスルーされがち。なのでこれからも“エンタメファースト”でうんこの重要性を発信していきたいんです」
INFORMATION
4月29~30日、幕張メッセにて開催される「ニコニコ超会議2017」に出展、学会イベントを開催。
詳細はhttp://unkogakkai.jp/