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「あなたをもう王室メンバーとみなさない」エリザベス女王vs.メーガン妃 引退宣言をめぐる水面下の嫁姑戦争

source : 週刊文春デジタル

genre : ニュース, 国際

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「女王は内心ハラハラだったでしょうが、ハリーの奔放なライフスタイルに一切口出しは控えました。ハリーが意中の人を連れて来る日が実現し、女王はやっと心の荷がおりたと安堵したはずです」(英王室記者)

 女王とメーガンの初対面は2017年9月3日、スコットランドの女王の夏の御用邸バルモラル城で行われた。ハニカミながらハリー(当時31)が女王に紹介したメーガン・マークル(当時35)は、ハリーより年上、離婚歴のある女優で、褐色の肌の、団栗のようにつぶらな瞳がチャーミングな米国女性だった。マスコミは英王室に初の黒人の混血女性登場と大騒ぎ。翌年5月、結婚後もハリー&メーガンフィーバーは高まるばかりで、ウィリアム&キャサリンの影はすっかり薄れてしまった。そしてアーチーの誕生で人気はクライマックスに達した。

ハリー王子とメーガン妃、一人息子のアーチー君(2019年9月25日) ©アフロ

マスコミとの軋轢、王室内はギクシャク、国民からは逆風

 だが人気に陰りも現れた。まずアーチー誕生をマスコミから極力隠したり、英メディアをプライバシー侵害や人種偏見で訴えたことなど、マスコミとの軋轢が生じた。さらにハリーが兄ウィリアムとの不仲をテレビ番組で認め、メーガンもロイヤルライフに苦言を述べるなど王室内のギクシャクが表面化した。国民からも「環境保護運動に熱心なハリーとメーガンが私用でプライベートジェット機を多用するのは変だ」と逆風が吹き出した。女王は風向きの変化に動ぜず、曾孫アーチー誕生を控えたハリーとメーガンにロンドン近郊の邸宅を贈ったり、メーガンが王室の空気に馴染むようあれこれと女王なりに試みた。

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「女王がもはやこれまでと諦めたのは今回、女王のクリスマスに2人が欠席したことでした。クリスマスは欧州諸国では年に1度、肉親が集い食卓を囲む、宗教的性格の濃い大切な祭日です。それを断って2人はカナダ休暇に出発してしまいました」(前出・英王室記者)