リオ五輪の感動と興奮も醒めないなか、パラリンピックが始まったわね。水泳の成田真由美選手や陸上の山本篤選手など、注目選手の活躍が楽しみだわ。成田選手は四十六歳。今回が五回目のパラリンピック出場で、これまでに獲得した金メダルはなんと十五個! 他人と競うのではなく、自己の限界に挑戦して自分らしく輝く――そんなパラリンピックの精神を体現する活躍ぶりね。

 困ったのは大会組織委員会が資金難に陥っていること。コスト削減のために会場を変更したり、スタッフの数を減らしたりと、運営面に支障が出ているとか。大成功だった前回のロンドン大会とは対照的に、チケット売上げやスポンサー収入が低迷していることが原因みたい。

 このままだとさらに混乱が広がって、選手たちの奮闘に水を差すことにもなりかねない。そういう事態は絶対に避けないと! ブラジルやリオ市だけに頼らずに、ぜひとも国際的な支援をお願いしたいわ。

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小池都知事とパラリンピック組織委員会の森会長。歴史的東京パラリンピックを期待します!
Photo:Kyodo

 パラリンピックのルーツは、七十年ほど前、イギリスの病院でリハビリの一環として開催されたスポーツ大会にあることをご存知かしら。第一回は一九六〇年のローマ五輪、第二回は六四年の東京五輪に併せて開かれているの。当時はほとんど認知されていなかったけど、二〇二〇年、大幅に規模を拡大して再び東京にやって来る。同じ都市で二回開催されるのは初のこと。歴史的な意義もあるし、いい大会にしたいわね。

 共生社会を目指すうえで課題となるのが心のバリアフリーだと思うの。車椅子バスケットなんかを見ると「人間ってすごい!」って理屈抜きに感動するでしょう。そういうことが心の壁をなくすきっかけになる。パラリンピックから子どもたちが学ぶものも多いのよ。それにしても残念なのはSMAP。東京大会、盛り上げてほしかったわ。