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「アカデミー賞」で人生が変わった……オスカー予想マニアで会社員の私がMs.メラニーになるまで

Ms.メラニーインタビュー #1

2020/02/09

 映画会社23年間勤務のMs.メラニーは、3年前の2017年2月、TBSラジオ『ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル』に、一般人で生粋のアカデミー賞予想マニアとして登場。30年にわたってアカデミー賞をウォッチし続けて培った受賞予想メソッドを紹介して話題を集め、ついに『なぜオスカーはおもしろいのか? 受賞予想で100倍楽しむ「アカデミー賞」』(星海社新書)を上梓するまでに。ジェーン・スーさんの親友でもある彼女に、“オスカー予想屋”Ms.メラニーとして活躍するまでの軌跡を聞きました(全2回の1回目。後編に続く)。

第89回(2016年度)アカデミー賞の主演女優賞に輝いた『ラ・ラ・ランド』のエマ・ストーン。授賞式では作品賞が当初、主催者のミスで誤って発表されるハプニングがあった ©AFP=時事

「子供が観ても大人が観ても楽しめる作品が多かった」あの頃

――やはり、相当な映画少女でしたか?

Ms.メラニー 中学1年生の時のクラスメイトにすごく映画好きの子がいて、彼女に影響されて観るようになりました。私が小学校の高学年から中学生くらいにかけては、『グレムリン』(84)や『バック・トゥ・ザ・フューチャー』(85)、『グーニーズ』(85)といった子供が観ても大人が観ても楽しめる作品が多かった。それも映画にハマるきっかけになったし、あの頃っていまよりも映画を観るという文化が身近で普通なものとしてあったんですよね。だから、中学、高校の10代の頃が最も映画を観ていた時期だと思います。

Ms.メラニー

――80年代は映画館もシネコンじゃなかったし、ミニシアターも盛んで劇場や地域によって特色がありましたね。

Ms.​メラニー 私が中学生の頃に日比谷シャンテができて、かかる映画が好みのものばかりで通い詰めましたね。シネスイッチ銀座もよく行きました。いまは変わってしまったけど、シネスイッチ銀座のパンフレットって表紙がスケッチ画になっていて素敵だったんですよ。この頃に買ったパンフは思い入れがありすぎていまだに捨てられない……。シネコンと違って完全入替制でもなかったから、良い映画に当たったりすると続けて次の回も観たりしていました。

聞き手・平田裕介さん

――いまみたいにネットもないですから、映画少女、映画少年は映画雑誌の「スクリーン」「ロードショー」や深夜に放送していた「ショウビズTODAY」(テレビ朝日で1985~1995年に放送されていたエンタメ情報番組)をチェックしては情報を集めていたものですよね。

Ms.​メラニー 両方とも読んでいました。「ショウビズTODAY」は毎週観ていたし、黒田アーサーさんが司会をやっていた「ハロー!ムービーズ」もありましたね。「スクリーン」「ロードショー」にはスターへファン・レターを送る際の宛先の紹介も載っていて、書いてみたらサイン入りの写真が送られてきて「ほんとに返事が来るんだ!」とびっくりして。サインが直筆ではなくて印刷だったけど、嬉しかったですね。それとノートに観た映画の前売り券の半券を貼って、せっせと感想を書いたりもしていました。