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野次馬だからこそ「公」と「私」には注意

 あのとき釈明会見の前日に「友達で押し通す予定!笑」「ありがとう文春!」と相手のミュージシャンとLINEで会話していたことが暴露され、ますます人々を怒らせた。

 しかし私が気になったのは、LINEは二人だけの秘密の会話であるということだ。

 ツイッターやブログで「ありがとう文春!」と言ったなら救いようがないが、いきなりライトを照らされて「お前らこんなこと言ってたのか」と公にされ、人としてアウトという感じで世間に怒られていた。

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 たしかに「うわっ」と思ってしまう会話ではあった。

©iStock.com

 しかし秘密の会話で人間性を責められるなら、有名人は傷をなめ合ったり、信頼する相手と限定された場所で黒い感情を共有するのもダメということになる。LINEの件で叱られているのはモヤモヤした。

 報じる側はえげつないスクープを狙うのは当たり前だ。今後もスキャンダルの該当人物のLINE入手などを狙うだろう。

 となると問われるのは受け手の我々かもしれない。

 私的なLINEやメールまで掲載されていたとしても全力で怒るのはどうだろう。ニヤニヤ読むぐらいでいい。野次馬だからこそ「公」と「私」には注意してフェアにゴシップを楽しみたいと思うのである。「公」にかかわる政治家メールは別として。

レッドカーペットで唐田を支える東出 ©︎AFP/AFLO

 さてここまで書いて気が付いた。

 受け手がそんな野次馬エチケットを守っていても、本人から「わかるかな?」と中途半端に私的情報を出してきて匂わされていたと知ったら……。確かにカチンとくる人もいるだろう。

 やっぱり匂わせは危険です。今回の教訓です。