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都知事に防護服10万着を要請した自民・二階幹事長

 そこへ、なぜか自民党幹事長の二階俊博さんが、東京都知事の小池百合子さんに、中国向けの支援としてウイルス防護服10万着を「提供」するよう要請し、小池さんがそれに応じるという報道がありました。二階さん、何の権限でわざわざ東京都にそんな要請をしているのかよく分かりませんが、この辺の手合いが出るということは、自民党・二階さんは次の都知事選でも小池百合子さんを担ぐつもりだよと宣言したようなものです。

都が防護服最大10万着提供へ 二階氏の要請受け
https://www.sankei.com/life/news/200204/lif2002040040-n1.html 

©iStock.com

 思った以上にコロナウイルスの問題が健康・公衆衛生から経済問題へと発展し、おそらく急激に不景気になるであろう中国が大きなカンフル剤のための財政出動をする中、隣国として中国が最大の貿易相手国になっている日本が巻き込まれないわけがありません。先に行われた消費税増税は、必要なことだったとはいえコロナウイルス問題よりも先に日本経済の景気を腰折れさせている状況でしたから、我が国の問題は何よりも国内経済、それも地方経済の崩壊を防ぐことや少子化対策で強い政策を打つことが大事だったんじゃないかと思うんですよね。

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なぜか中国・国家主席を呼ぼうとする安倍政権

 どうしても、安倍政権は中国の国家主席・習近平さんを国賓でお呼びするようです。この状況下で。大丈夫なのでしょうか。もちろん、中国に対して別にしっぽを振るものではなく、安倍晋三さんなりの歴史観や、己の使命に対する自負もあってのことだとは思います。とはいえ、一時的に休戦状態になっているとはいえ米中貿易紛争は続いており、昨年のアメリカ副大統領ペンスさん演説にもあったように、我が国は東アジアの覇権争いの渦中にあるのです。民主主義国家である日本が、アメリカとの関係を大事にしながら人権や民主主義、憲法で定められた国民を縛らない自由の数々をしっかりと護持して中国と向かい合えるのかどうか……。

訪中したWHO事務局長と新型肺炎について会談する習近平主席 ©︎AFLO

 苦しいときに中国と手を結ぶことで日本に対して礼をしてくれる、という性善説で安倍政権が外交を動かしすぎていると思うわけです。「安倍晋三」という歴代最長の期間を総理の座にあった人物を教科書に載せ、名を青史に垂るために、ある意味で焦って外交をしているのではないかと。

 日本経済の現状では重すぎる東京オリンピックが、むしろ日本の衰退・ピークアウトの象徴とならないよう、どうにか踏ん張っていかなければならないときに、仮に安倍さんが本当に中国との間で「第五の政治文書」、日中共同ドクトリン的な合意をしてしまうのだとするならば、香港、台湾、韓国といった周辺国・地域やチベット、新疆ウイグルなどでの人権蹂躙や民主主義の否定もまた日本は承認し呑み込むことを意味します。

 これで本当に民主主義国家の宰相として望ましいことなのか、考えるべきだと思うんですよね。