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特集観る将棋、読む将棋

2020/03/13

この先も母と対局することはありません

 現在の女流タイトルホルダーと対戦経験がないと語る塚田女流初段だが、母親でもある高群佐知子女流四段とも対戦がない。母と娘の対局を、塚田さん自身は、やはり待ち望んでいるのだろうか。

――お母さんの高群女流四段とも対戦はありませんよね。

塚田 今までに2回ほど当たりそうになったことがあったんですよ。でも1回目は、手前で母が負けて。2回目は、その手前で私が負けて叶いませんでした。それで、この先も母と対局することはありません。

 

――それは……どういった理由から?

塚田 母親は今期(3月31日付)で引退しますので。降級点をもっているといった事情ではないですし、まだ発表もしていないんですが……。

――それはここで書いてもいいんですか?

塚田 そういった質問もあるだろうから、そのときは答えていいよと母親から言われてきました。今年度、12月にあった山口恵梨子さん(女流二段)との対局が最後になりました。

――引退されるという決意は、いつ頃から聞いていました?

塚田 けっこう前から辞めようかなという話はしていました。それで年度の始めから「今年いっぱいにする」と口にしていましたね。

――以前、あるインタビューで《恵梨花にはまだ負けません。母の意地です》と答えておられたようですが……。

塚田 それもだいぶ前の話なので、もう違うかもしれませんね。

 

悔しい敗戦でちょっと落ち込みました

――やはり一度くらいは対戦したかった?

塚田 今年は、私が勝てば対局できるチャンスがあったんですよ。

「第2期ヒューリック杯清麗戦」の再挑戦トーナメントで、塚田恵梨花女流初段と、高群佐知子女流四段は、隣の山に入っていた。お互いに1度勝てば当たる状況で高群女流四段は上川香織女流二段に勝ったが、塚田女流初段は中倉宏美女流二段に負けて、母娘の対戦は実現することはなかった。

塚田 母が先に勝って待っていてくれて……。もしかしたら引退試合になったかもしれない対局だったので、そうなったら面白いねと話していたんですが……。悔しい敗戦でちょっと落ち込みました。

――それは残念でしたね。

塚田 でも、ある意味平和でした(笑)。

対局に加えて、聞き手やイベントでのお仕事も多い

――「お母さん、もうちょっと引退は待って」という感じにはなりませんでした?

塚田 完全燃焼したというか、将棋の面では満足したようなので。第二の人生を楽しんでもらえたらなと思います。

 引退を決めた高群女流四段は、これからはより母親的な目線で、我が娘を応援できることだろう。そうなれば、母と娘の関係も変わっていくのだろうか。ファンとしては、母と娘の対局が実現しなかったことは寂しくもあるが、新たなる母と娘の関係で、より塚田女流初段が活躍することを願いたい。

写真=平松市聖/文藝春秋

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