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誤った情報を鵜呑みにしないために、できること

1.まずは立ち止まり、冷静になること。

 今、あなたはとても不安だ。都合のいい情報が流れてきたら、すぐに飛びついてしまうかもしれない。しかし、一旦立ち止まってクールダウンしよう。これは一番重要なことだ。そして深呼吸して、その情報に上にあげた特徴がないか、客観的に検討してみよう。

2.ソースを確認すること。

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 ある報道があったとすると、そもそも、最初の発信者はどこの誰なのか、どんな情報に基づいて発信されたのかを、確認してみるといいだろう。実験データやアンケート結果、統計解析結果、目撃・インタビューなどを通して直接体験された情報を一次情報といい、それを引用、編集などして報告したものが二次情報、twitterなどで流れてくるものは三次以降の情報とされるが、もともとの情報源に近いほど正確な情報だと考えられる。

 今自分が手にしている情報はどの段階なのかを、もう一度見直してみよう。 情報源を複数探すことができると、様々な角度からの検討が可能になるだろう。

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3.「ファクト」と、「オピニオン」を分けて考えよう

 ある情報を手にしたとき、それが「ファクト」つまり事実に基づいているのか、「オピニオン」つまりだれかの主観的意見にすぎないものなのかを、つねに考えてみることが重要だ。

 ファクトとは、具体的なデータや、いつ誰がなにをしたなどの、明確な記録や証言に基づく情報だ。たとえば、「感染研OBが邪魔をしている」という証言は、録音や記録などの「ファクト」がなければ、「オピニオン」の状態にとどまる。情報について、直ちに「嘘」「本当」を断定する必要はないが、本当にファクトと言えるのかについて、十分吟味することが必要だろう。

 新型コロナウイルス感染が国内でも広がってきて、不安が広がっている今だからこそ、一度クールダウンしてみよう。ひとりひとりが、自分のもとにある情報についていま一度検討してみることは、医療崩壊を防ぎ、ひとりひとりが心身共に健康を維持するためにも必要なことではないだろうか。

 

参考文献
https://www.who.int/dg/speeches/detail/munich-security-conference
https://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140-6736(20)30461-X/fulltext
https://www.caa.go.jp/notice/assets/200310_1100_representation_cms214_01.pdf
https://bio.nikkeibp.co.jp/atcl/news/p1/20/02/28/06625/
https://blogs.scientificamerican.com/observations/how-to-report-on-the-covid-19-outbreak-responsibly/?fbclid=IwAR2E7tBSG92vv4AHjcxIV2v8jC_o4Sg-b0lVb7ec95rck_cu5kNfU2fdAu8
https://infodemic.blog/?fbclid=IwAR0xp7FYpZYbgR3dtSZYhMyfLgJ--z7JLke8KWQOmReq7KlsWFod5JWOZMs