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今、野球記者ができることって何だろう? 矢野阪神の“練習ライブ配信”を見て考えた

文春野球コラム2020 開幕延期を考える

2020/03/22
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「ネタがない」なんて嘆いている暇は1秒もない

 まさに「ピンチはチャンス」。プロ野球選手だってもし試合数が削減されたりしたら年俸に関わってくるでしょうし、それ以前に調整がめちゃくちゃ大変だから思い通りの結果を出せない選手も出てくるでしょう。ひいては首脳陣に対する評価にも関わってきます。そんな中で「今しかできないこと」を模索してきっちり行動に移して、ファンを楽しませて「唯一無二の時間」に変えようとしているのです。

 そんな姿を目の前で見せられたら「ネタがない」なんて嘆いている暇は1秒もないなあ……と痛感します。期間未定の開幕延期なんて二度と無いかもしれません。そんな唯一無二の時間に選手はどんな鍛錬を積むのか。どんな準備をするのか。その過程で生まれる苦悩や葛藤を取材してファンにお届けするべきだと痛感しました。

 苦しくても辛くてもなんとかポジティブに行動する。そんな人が少しでも増えれば微力ながら活力を生むはず。その微力が集まっていつかすごい力になるはずです。「景気悪いけど今がんばれば絶対良くなる」とか、「イベント中止になりまくってるけど再開された時の楽しさは絶対ヤバイ」とか、「この時期にプロ野球が無いとかレアじゃない?」とか……。半ば強引にでもポジティブな言動を心がけてみることが、いつになるか分からないプロ野球開幕の日を待つ我々に、できることなのではないか……と思ったりするのです。

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3月17日付スポニチ関西版1面 梅野が小型カメラによるセカンドスロー映像配信を球団に提案

ふりっく巻木(スポーツニッポン)

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