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個別の投資にはもう関わっていない

――レオパレス21や東芝機械など、村上さんが関わっている投資会社の活動が活発です。

村上 自分は、個々の投資にはもう関わっていません。私が日本にいるときは、投資先の社長さんと会うこともあります。そのときは、ガツンと言いいますけど(笑)。
私の関連会社のグランドデザインはすでに出来ていて、普段はそれぞれに社長がいて、判断するスキームになっています。なにしろ投資会社以外にも介護の会社などを含め500人くらい社員がいますから、個別に何をやっているのか把握していません。

――一連の報道では、村上さんが主導されていることになっていますが?

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村上  それは東芝機械側のデマゴーグ。外為法違反にするために、つくっている話です。たとえばマスコミのインタビューでも、僕以外の人とはしたくないでしょ。だから僕が答えているけど、実際はそれぞれの会社に社長がいて、判断をしています。僕も還暦ですから、第一線では動きませんよ。

N高投資部の夏野剛理事と共に。コロナウイルスの感染予防のため、生徒たちは報告会には出席せず、ネットを通じてのリモート参加となった

――では、もう表舞台には出ないんですか?

村上  業界の再編には興味を持っています。たとえば、2019年に出光と昭和シェルの合併がありましたが、貢献させていただくことができたと思っています。日本には、同じ業界に多くの上場企業がありますが、私は2社程度が適切だと思っています。なので、今後も、こうした再編にはお役に立ちたいと思っています。

 あとは、海外の投資ですね。主に不動産開発をやってますよ。

日本人のお金に対する意識を変えてほしい

――あとは、N高投資部のような金銭教育ですか?

村上 そうですね……。ともかくも、日本人のお金に対する意識を変えてほしい。やはり、あのインサイダー事件は僕にとってショックでした。判決で言われた、「安く買って、高く売る、慄然とする」には唖然としました。こんな思想が蔓延したら、この国は滅びますよ。

――しかし、コーポレートガバナンス・コードができて、日本も変わったんじゃないですか?

村上 いやいや。今回のレオパレス21や東芝機械の一件を見ても、変わってませんね。コーポレート・ガバナンスを日本に根付かせるには、まだまだ道半ばです。

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