「食器洗い」という言葉はあるが、水切りカゴから昨夜洗った食器を、水滴の有無を確認しながら所定の位置に戻す作業をいい表す言葉はない。人気コピーライターである著者が、育休時の経験から、そんな「名もなき家事」の「見える化」を目指した本が、女性読者の広い共感を集めている。
「企画のきっかけは、著者の『名もなき家事』に関するツイートが、結婚1年目の妻からいきなり送られてきて、ヒヤッとしたことでした(笑)。最初は『料理』『育児』などカテゴリー別に目次を分けていたのですが、それでは『名もなき家事』のてんやわんやさが伝わらなく感じたんです。本の構成を朝・昼・夕・夜と1日の時間の流れに沿ったものにすることで、たとえ簡単な作業でも、積み重なると大変になることが伝わりやすくなったのではないかと。『家に1日中居たのに、何をしていたの?』と訊かれたとき、渡せば答えになる本にしたかったんです」(担当編集者の淡路勇介さん)
レイアウトは見開きで完結。文字数も絞られ、多忙な中でもサッと楽しめる。
「新型コロナウイルスの影響で在宅勤務になり、子供や家族の3食の支度など家事がとても増え、ストレスを溜めている方も多いと思います。そんなときにはこの本を夫婦で読んで、家事の大変さを笑いつつ考えて、仲良くしてもらえたら嬉しいですね」(淡路さん)
育休を4ヶ月取得して感じたこと
— 梅田悟司/『名もなき家事に名前をつけた』9/17発売! (@3104_umeda) April 11, 2019
・授乳以外は男性もできる
・子ども慣れしてないは甘え
・子育ては2人でやってちょうどいい
・名もなき家事多すぎ
・育児での凡ミスは死に直結
・24時間、緊張状態が続く
・会話できる大人は命綱
・職場の方が落ち着く
・仕事の方が楽
・仕事の方が楽
・仕事の方が楽
2019年9月発売。初版8000部。現在7刷6万部