4月5日、東京都内で新たに確認された新型コロナウイルス感染者は143人。2日連続で100人以上を記録し、都内で感染が確認された人は合わせて1000人を超えた。中でも感染経路が不明なケース、そして若者の感染が問題視されている。5日に確認された143人の感染者のうち、感染経路が不明な人は92人にのぼる。
都が不要不急の外出自粛を呼びかけたことで、街の人通りはかなり少なくなったが、そんな中でも深夜の渋谷や新宿には大勢の若者が寄り集まっているという現実は知られていない。彼らの多くはテレビでニュースを見ないため、新型コロナウイルスの深刻さを理解していないのだ。そして、コロナの正確な情報をもたない若者や外国人ばかりがたむろする深夜の街は、まるで”無法地帯”と化していた。
「文春オンライン」特集班は4月3日深夜、都内の繁華街を徹底取材した。前半に続き、感染拡大の一因と問題視されている“夜の繁華街”のリアルをリポートする。
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「コロナも海外みたいに酷くないし、全く気にしてないです」
渋谷では外出自粛の要請が出された以降でも、一部の若者が集い、我が物顔で街を闊歩していた。
「毎日キャッチで渋谷にいるけど、4月になって0時を過ぎるとかなり人が減った。とはいえ、学校や仕事が休みだってことで地方から向こう見ずな中高校生たちが渋谷に出て来ている。決まって人が多いのは金曜日。カネがないのか、声をかけても誰も店に入らない。何をやりにセンター街を群れて歩いてるんだろうなって不思議です」(居酒屋キャッチ・10代男性)
「何かするわけではないけど、とりあえず渋谷に集合って感じです。親はもう半分諦めているのか、何も言いません。コロナも海外みたいに酷くないし、全く気にしてないです。志村けんが死んじゃったときは焦ったけど、そんなに重く受け止めてない。未成年だしマスクは補導対策、顔隠すために着けてます。コロナ予防はお酒飲んで体内アルコール消毒しているくらい(笑)。この後は友達の家にみんなで行ってオールします」(千葉在住フリーター・17歳女性)