「元は、すべて、佐川理財局長の指示です」
「これが財務官僚機構の実態なのです」
『週刊文春』に掲載された、大阪日日新聞・相澤冬樹記者による「森友自殺〈財務省〉職員遺書全文公開『すべて佐川局長の指示です』」が、大きな話題を呼んでいる。
いわゆる森友問題における「公文書改ざん事件」に関与し、2年前に自ら命を絶った近畿財務局職員・赤木俊夫さん(享年54)が残した「手記」。その中では、当時の財務省、および近畿財務局幹部らの言動が実名で事細かに明かされ、一人の真面目な公務員が公文書改ざん、そして自殺へと追い込まれていく経緯が、痛切なまでに綴られている。
20代以下が「森友スクープ」に反応している
同記事を掲載した『週刊文春』3月26日号(発行部数53万部)は、発売からわずか2日で完売となった。『週刊文春』の完売は、実に2年8ヶ月ぶりのことだという(同号は4月9日現在、Amazonでは購入可能)。
しかし、今回の「森友スクープ」に関しては、ある特徴的な現象が見られた。
それは、20代以下と見られる“若い読者”が、「この記事を読むために、初めて週刊誌を買った」といった趣旨の投稿を、SNS上に相次いでアップしたことである。
そもそも週刊誌の購読者層は、40代以上が中心と言われている。新聞や雑誌の発行部数を公査している日本ABC協会によると、2019年1月〜6月期における『週刊文春』は、8割を超える読者が40代以上だった。そうしたなかで、20代以下の若い世代が、次々と「森友スクープ」に反応しているという現象は、注目に値するだろう。
「まじで、こんなの、ない」
〈文春読んだ。初めて週刊誌読んだ。正直、政策とかよくわかんないけど、人として何が良くないかは有権者の高校生にもわかる。まじめな人が守られる世の中であってほしい。ほんとびっくりしたこんなのないよ、まじで、こんなの、ない〉(Kaoさん、高校生、Twitter)
〈先日、人生で初めて週刊文春を買った。(中略)赤木さんが書いた震える文字には、改ざんの責任を押し付けられ逮捕されるかもしれない恐怖が表れていた。死を選ぶまで追いつめられた絶望は一体どれほどのものだったのだろう〉(ヨリーさん、20代、note)
※名前、肩書きはプロフィールから引用。読みやすさを考慮して改行部分を詰めています。