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希望は「少し高め」に伝える

 1社目の小売業界で採用を経験し、業務を通じて人材広告に興味を持ったことから人材業界へ転職。2社目では人材業界で営業として実績を伸ばして役職をつけ、3社目は同じ人材業界の最大手で、役職を上げる転職をしました。

 4社目では営業力と役職を活かして、人材業界と同様にレガシーな領域で事業を展開していたIT業界のベンチャー企業に転職。IT業界の営業としての実績を積んだうえで、さらに年収の高い広告業界に営業部長として転職し、現在に至ります。

 このルートが誰にでもピタリと当てはまるわけではないですが、今在籍している企業よりも高い年収レンジの業界に移ることで、年収の上がり幅は、同業同職種への転職より大きく増やせます。

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 この方法はTwitterなどでも紹介し、すでに多くの方が年収を上げています。

 ただし、この方法はあくまで年収を上げることへのコミットが優先するので、企業規模へのこだわりや企業ブランド、役職へのこだわりがある人には当てはまらない可能性があります。しかし「年収を上げること」に関心がある人にはとても有効です。

 とはいえ、まったく畑違いの業界に転職するのは書類選考で落とされる可能性があります。なので、あくまで自分のいる業界と関わりがある、または自分の業界と近しい、かつ年収レンジの高い業界に、今の業界・職種経験を転用して転職することです。

©扶桑社

 また、希望年収を少し高めに伝えることも大切です。企業に遠慮して「現年収を維持」とか「御社の規定に従います」と伝えるより、自分が欲しい年収を素直に言ったほうが、希望年収に近づけます。

 ただし、希望年収は「それだけの年収を払う価値のある人材である」と企業側を納得させる「実績」も必要になるので、あまりにも乖離した年収や説得できないような年収は伝えないほうがいいです。あくまで少し高めを意識してください。

 この「軸ずらし転職」を実際にやっている人は、全体的に見れば、まだまだ少ないのが現状です。