4月7日、新型コロナウイルスの感染爆発を抑えるために緊急事態宣言が発令された。多くの学校で休校がGW明けまで延長されたが、気になるのは子どもたちが自宅で何をして過ごすか。外出できないストレスや、報道への不安を感じがちだが、時間のある今こそ、ゲームや動画サイト、SNSだけでなく、本を読んでみてはどうだろうか。

 辻村深月さんと綿矢りささん、ともにお子さんのいる人気作家の二人が、小中高生に全力でお薦めする本について語りあった。(※この対談は緊急事態宣言が出される前、3月25日に行われました)

2人の推薦書籍 ©文藝春秋

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辻村 我が家には春から小3になった男の子と、4歳の女の子がいるので、休校の影響を大きく受けています。

綿矢 うちは4歳の男の子が一人なので、辻村さんの下のお子さんと同い年ですね。

辻村 男の子は大変ですよね。

綿矢 もう怪獣みたい(笑)。私たち、いまスカイプで対談していますが、自分がカメラに映るとすごい興奮しちゃうと思うので、夫に面倒を見てもらっています。

学校に行けない今こそ“シリーズ物”を!

辻村 うちも休校が始まってから学童に行っています。ふだんは半日で、いまは一日中預けているので、ストレスが溜まるだろうから、早めにお迎えに行ったりしています。いつもより一緒に過ごせる時間が増えたのは良かったと思いますが……。

辻村深月さん ©文藝春秋

綿矢 保育園からも、登園自粛のお願いがありました。それはよくわかるので休ませているんですが。お外も、子ども受けがいい施設は閉まってるんです。

辻村 学校の友達に会えないのがストレスになるみたいですね。小3だからお留守番もできるんですけど、急遽キッズケータイを買ったり。

 今回は、家に缶詰めになっている子どもたちにお薦めしたい本という対談なので、時間があるからこそ楽しめるシリーズ物を考えたんです。普段の学校生活だと、部活やテストがあって、次の巻、次の巻って読み進めるのは難しいですから。