「私はアイドルとしてこのままでいいのかな」と落ち込むことも
AKBグループが好きでアイドルを目指したという「トゥラブ」のメンバー・神谷泉水(かみやいずみ・22)さんは半年前に同グループに加入したばかり。だが、コロナの影響で加入すぐにしてアイドル活動ができなくなってしまった。
「コロナで家にいることしかできなくて、ほぼニートのような生活です。家にいて考え事をする時間も増えて、私はアイドルとしてこのままでいいのかなと落ち込むこともあります。メンバーともよく話しているのですが、会えないこの期間でファンの方々が離れてしまわないか、とても不安です。ただ、最近では逆にこの期間は『自分磨き』の時間だと思うようにしています。自宅自粛の期間で少しでも可愛くなれるようにお肌のケアなど出来る範囲の努力を心掛けています」(神谷さん)
だが、「ネットサイン会」の売り上げだけでは、タレントの給料はこれまでの半額ほどになってしまうという。そこで同グループが所属している有限会社「サンクレイド」は所属アイドルに対して、「コロナ援助金」を配ることを発表。通常の収入より減った部分の5割を補填するというものだ。
「今はまだ先月までのお給料をいただけているので生活に支障はないのですが、5月~6月は正直不安ですね。在宅コンテンツを運営の方々に考えてもらっているのですが、この状況がいつまで続くか分からないし、今後大丈夫なのかなという焦りはあります。アルバイトをしようと考えたこともありました。そこで事務所から『コロナ援助金』をいただけることは本当に助かりますね」(同前)
「コロナ援助金」でメンバー脱退を回避できるか
「コロナ援助金」はまさにアイドルのモチベーション低下を防ぐことが事務所の狙いなのだ。というのも目下、地下アイドル業界での大問題は、金銭絡みによるメンバーたちの「大量脱退」なのだという。前出の地下アイドル関係者が話す。
「実は内々で事務所に『辞めたい』と打診しているアイドルが大量に出てきているんです。ライブができない、イコール、給料が出ない、もしくは給料が大幅に下がってしまっているからです。ライブハウスでの公演を基本としている地下アイドルとして、多くの女の子たちが限界を感じているんです。アタマのいい子ほど卒業という道を選んでいます。個人でYouTube進出を考えているアイドルもいます」
多くの地下アイドルがコロナの影響で“会いに行けるアイドル”から在宅業務の“リモートアイドル”に転換しているが、毎日ビデオ通話の会話や配信だけ行っている女の子たちのストレスもピークに差し掛かっているようだ。ある地下アイドルは運営側に対して、「私は配信者じゃないんです!」とクレームを言ってきたという。