「コロナが明けたら美人さんが風俗嬢やります」
4月23日深夜放送のラジオ番組「ナインティナイン岡村隆史のオールナイトニッポン」(ニッポン放送)で、ナインティナインの岡村隆史(49)はこう発言して大炎上(「矢部浩之“公開説教”はスタッフがSOS 岡村隆史『パッカーン事件とコンビ不和』の真相」参照)。新型コロナウイルスによって生活苦に陥った女性たちが、風俗店に勤務するようになるだろうという意味の発言だが、実際に性風俗の現場で働く人たちからはこんな声が聞こえてくる。
「それどころではありません。休業要請を無視して、オーナーは店をいまだに開けています。お客様からも発熱のメールが届きました。深刻です。皆怯えています」
「文春オンライン」特集班にこう告発するのは川崎市堀之内の高級ソープ店「X」で働くスタッフA氏(30代・男性)だ。A氏が現場の惨状を語った。
「休業要請はまったく守られていない状況なんです」
江戸時代は東海道の宿場町、戦後は「青線街」、1966年以降は「トルコ街」として性産業と共に栄えてきた川崎市堀之内は、関東では吉原に次ぐソープランドの街。店舗数は50以上に及ぶ。
「全国的に普及した『泡踊り』と呼ばれるマットサービスは堀之内が初。HIVの脅威が叫ばれた1990年代は本番行為でのコンドーム着用をすぐに義務付け徹底した。これまで性と向き合ってきた街だけに今の状況は耐え難い。老舗店舗を除くほとんどの店が今も営業を続けており、休業要請はまったく守られていない状況なんです」(A氏)
神奈川県のHPによると、個室付浴場業に係る公衆浴場(ソープランド)は営業休止の要請対象となっている。だが5月4日、取材班が現地を訪れると多くの店が営業を続けていた。
「にいちゃん、お遊び行こうか」
街を歩くとお決まりのキャッチフレーズで店前から客引きが声を掛けてくる。「コロナで自粛しないのですか?」と質問しても、何処吹く風。GWは毎日営業する予定だという。