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“相手の表情が見えない”という不安に打ち勝つ

 最後に丹羽医師は、こんな話をしてくれた。

「いま、社会的なマナーとして、マスクをすることが義務のようになっています。もちろん感染拡散防止の意味でもマスクには一定のメリットがあり、マスクがあるなら外出時には付けたほうがいいことは事実です。ただ、“相手の表情が見えない”ということがもたらす不安も、知らず知らずのうちにイライラの温床になっていることも考えられます」

 丹羽医師のこの言葉を聞いて、最近「生の笑顔」を見ていないことに気付いた。

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 たいていの場合、笑顔は相手の気持ちをやわらげ、安心させる作用を持っている。本来自分の周囲に無数にあるはずの笑顔が、いまはマスクで隠されているのだ。

 この騒動が終息して安全宣言が出た時には、マスクを外して笑い合いましょう。

 そんなことを考えてニヤニヤするだけでも、コルチゾールが下がって、少しはイライラが収まるかもしれませんよ。