文春オンライン

2020/05/14

手術を受ける患者全員にPCR検査を実施したい理由

──手術や分娩などの全症例にPCR検査をしたいと考えている病院もあるようですが。 

志賀 手術は、気管挿管というエアロゾルが発生しやすい手順を踏むことが多いです。分娩も呼吸が非常に荒くなり皆さんマスクをとってしまわれる。つまり、患者さんがもし新型コロナウイルスを持っていた場合、医療従事者の感染のリスクが高いんですよね。 

 当院は、まだ、手術の全例PCR検査までには至っていませんが、その方向に舵を切りたいと考えています。現状、手術症例には全例にCTを検討しており、それに加えてPCR検査もしたいです。CTにもPCR検査にも偽陰性があるので、両方することが望ましいと考えています。 

──全国で、待機手術が延期になったりしていますが、先生の病院ではどうですか。 

志賀 わたしたちの病院でも、手術や内視鏡で急がない症例は、延期にすることがありますが、グループ全体で延期、というような措置はとっていません。今まで不要な手術をやってきたわけではなく、全国で延期されている人の中には癌の方や、痛みなどの症状がある方もあるので、いつまでも延期できるものではありません。

志賀隆医師

 コロナウイルス感染症はすぐに収束するわけではなく、手術もずっと延期はできないので、徐々に再開していかなくてはならないと思います。現在、院内感染を起こした大病院で、手術が中止されている状況であり、今後、そういった症例が増えていくのではないでしょうか。 

緊急事態宣言は延長に 

──緊急事態宣言の延長については、どうお考えになりますか(注4)。 

志賀 千葉県と東京は状況が違います。東京は相当大変な状態なので、延長してしかるべきではないかと思います。新型コロナウイルス感染症の患者さんは、入院期間が長いので、病床の空きは出にくく、患者さんが増えるとすぐ満床になってしまうんですね。

 千葉県は、東側は落ち着いており、西側はまだまだ大変なので、県内でも、人口が密なところとそうではないところがあり、地域毎に対応を変えるべきではないかと思います。密集している地域かどうかで、スーパーマーケットが「密」になるかどうかも全く異なります。 

注4……14日に一部解除の方針となった。