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互いにストレスを感じるのは「自然なこと」

〈“熟年離婚の危機”は、夫婦ともに、生殖ホルモンが弱った後に来る危機です。つまり、「男女の感性のすれ違い」は、それほど大きくない。(略)

 それに対して、30代から40代の夫婦、とりわけ子育て真っ盛りの夫婦にとっては、「もともと逆方向に向いている男女それぞれのホルモンが最も強まる時期」、もっとはっきり言えば、「人生で一番すれ違っている時期」「一日中夫婦で家に居るなんてあり得ない時期」なんです〉

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 こう言われてしまうと、「では、どうすればいいのか?」と途方に暮れてしまうが、〈逆に言えば、夫婦が互いにストレスを感じるのは、生理的に“自然なこと”。そう理解するだけでも、気持ちが楽になります〉という。

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 夫婦が互いにストレスを感じるのは、むしろ自然なことで、それは「脳の使い方」に違いがあるからだ、と。

男性脳と女性脳の違いとは?

〈荒野で危険な目に遭いながら進化してきた「男性脳」は、危険な場で共感する暇などなく、躊躇なく仲間の欠点を指摘する傾向をもっています(ゴール指向問題解決型)〉

〈一方、哺乳類のメスである「女性脳」は、女同士の密なコミュニケーションのなかで、子育ての知恵を出し合う方が生存可能性が高まります。そうして共感し合う力を身につけます(プロセス指向共感型)〉

 そして、こういう違いにこそ、夫婦の意味があるのだ、という。

〈「ゴール指向問題解決型」と「プロセス指向共感型」では、見えている視界も、考え方も、感じ方も正反対ですから、ぶつかって、腹が立つのも当然。ただ、そうやって互いに異なる守備範囲を補い合う“戦友”みたいなもの。しかも、陸軍と海軍みたいに守備範囲が互いに違うので、常に緊張感がある。そういうものだと初めから思った方がいい。夫婦でいると決めた以上は、その緊張感の中にいるのだ、と〉

〈そもそも夫婦とは「安らぎの関係」ではなく、「タフに生き抜くための一組」なんです〉

出典:「文藝春秋」6月号

「妻との会話術 6つの方法」など、実践的なアドバイスも満載の「コロナ離婚を防ぐ『夫婦のトリセツ』」の全文は、「文藝春秋」6月号および「文藝春秋 電子版」に掲載されている。

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