小学生のときから「女の子っぽい」言動でからかわれ、中学、高校時代に好きになった相手に恋心を伝えられない……。そんなゲイの青年の半生を描いたマンガ『僕が夫に出会うまで』が、文春オンラインで連載中です。
文春オンラインで累計1234万PV(※2020年4月時点)を突破した人気エッセイを原作とした、コミカライズ作品です。
公開日はサイト内ランキングの上位に入り、「切ない」「
担任の先生の一言で、自分は「ふつうの男の子ではない」と気づかされた
小さい頃から「女の子っぽい」仕草で周囲にからかわれながらも、自分はふつうだと信じて疑わなかった男の子、七崎良輔くん。小学2年生のホームルームの時間で、その考えは打ち砕かれます。
彼を前に立たせた担任の先生は、
「七崎くんって『オカマ』なのかな? 先生は七崎くんのことを『ふつうの男の子』だと思うんだけど、どうしてみんなは七崎くんのことを『オカマ』って呼ぶのかな?」
と問いかけます。それに対し、「ふつうの男の子だと思います」「オカマじゃないです」と答えるクラスメイトたち。
ふつうの男の子であれば、ふつうの男の子であるかなんて議論はされない――。
この経験から、彼は自分が「ふつうの男の子ではない」という考えに縛られ、「ふつうの男の子」を装うようになります。
クリスマスプレゼントに何が欲しいかを母親に訊かれても、本心を隠すように。本当は魔法少女のスティックが欲しかったけれど、それを口にすることはありませんでした。