正義連側は記載の一部に不備があったことは認めたものの、寄付金の使用内訳の公表については「世界のどのNGO が活動内容をいちいち公開し、詳細を明らかにするのか。企業にはなぜ要求しないのか、あまりにも過酷だと思う」と拒否した。正義連は李さんの批判については「不要な心の傷を負わせた」として謝罪した。その上で「私たちの運動を振り返って足りない部分を反省する契機になった」とし、運動の在り方を再検討する意向も表明したが、水曜集会の中止は考えていないとしている。
元慰安婦に対しては低姿勢だった一方で、団体に批判的な報道をする保守系メディアに対しては、対決姿勢を鮮明にした。「慰安婦問題を蔑視し毀損して活動を分裂させている」 「誰も問題提起をしていない時、勇敢な被害者と献身的な活動家・研究者がこの運動を作ってきた。しかし、あなた(記者)がその歴史を知っているか正直疑問に思った」
13日の水曜集会で正義連側は、「個人の資金横領や違法運用は全くない」と強調した。
周辺では正義連に反対する団体が集会を開き、「正義連帯を解体しろ、水曜集会を中止しろ」などと叫んで対峙した。現場には「共に市民党」の比例代表公認を外された「行こう平和人権党」の代表で、今回李さんに会見をけしかけたと報じられているチェ・ヨンサン氏の姿もあった。
チェ氏は「自分が李容洙さんをそそのかして会見に臨ませたという事実はない。彼女自身の意思だった。尹美香氏が李さんをこれまで利用してきた。(尹氏は)国会議員であってはいけない」と話した。問題は市民団体間の対立を超えて政界へも波及し、「親日」論争に発展しつつある。
尹前理事長「親日の謀略」と反発、問題すり替え
元慰安婦の李さんから、国会議員になるべきではないと批判された支援団体前理事長の尹氏は、自身のフェイスブックでこう反論した。
「正義連と私への攻撃は(中略)保守言論と未来統合党が作った謀略劇」 「屈辱的な日韓慰安婦交渉を締結し、一言の謝罪もしていない未来統合党、日本にへつらう奴隷根性を捨てられない親日メディアに対抗している」