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というのも、少し休みを取りながら、こうした行事や儀式に臨んでいかれると思っていました。あえて言うならば、雅子さまが全ての行事にお出ましになられたことは予想外だったのです。

快復の途上にあるとはいえ、まだご体調に波がある皇后さまには、ご即位関連の儀式を最優先にし、2020年も続いていく行事は、ご体調を勘案していただければと思っていました。こうした私の浅はかな思いを裏切っていただいたのは、皇后さまのご覚悟によるものだったと思います。

 

そのご覚悟とは、「天皇陛下をお支えする」というご覚悟だと感じました。

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これまでも、皇太子妃として皇太子さまを支えてこられた雅子さまですが、皇后という立場から天皇陛下をお支えするには、これまで以上の力が必要になります。というのも、天皇であるということの重責は、ほかの誰も知ることができない重みで、知ることができないということは、陛下が孤独でらっしゃることなのです。

それを唯一、近くから支えることができるのは皇后さまにおいてほかの方はいらっしゃいません。皇后さまが「陛下をお支えする」というご覚悟をお持ちになることができたのは、陛下のこれまでのお支えによるものと、ご長女・愛子さまのご成長があったものと拝察しています。

 

そして、皇后さまの覚悟を支えたのは、私たちの笑顔でした。陛下は、2020年2月23日、還暦のお誕生日に際した記者会見でこのように述べられています。

「本人も強い責任感を持って一つ一つの行事に臨んでおりましたが、それに加えて、先ほども述べましたとおり、即位以来、多くの方々から温かいお祝いを頂いたことが活動の大きな支えになっていると思われます。雅子自身も多くの方々から寄せていただいた温かいお気持ちをうれしく、また有り難く思っていると申しておりました」

私たちが喜びをもって両陛下を迎えることは、皇后さまの大きな支えとなっているのです。では、今後もお出ましになって行かれるのか…