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 ライブ中は、ダンスをしていることもあってか、リズムに乗って踊りながらノリノリで観ていました。『RIP SLYMEをあまり知らない』と言っていた花さんでしたが、オススメの曲を教えると、楽しむために事前に聴いてからライブに来ていた。素直な良い子だなと思いました。

 ただ、花さんは学校やダンス、バイトで忙しく、私も仕事が大変だったこともあり、連絡を取り合う回数は次第に減っていった。そんなときにふと花さんのツイッターを見たのですが、『わたし騙されてんのかな』と呟いていた。それを見てすぐにLINEを頻繁に送ったりしたのですが、今度は花さんがあまり返してくれなくなった。そんなすれ違いで、疎遠になっていきました。

 顔も可愛くて、ノリも良い素直な良い子だったので、ずっと気にはなっていました。すると、その1年後にミスコンみたいなものに出場するとかで、《投票をお願いします》というLINEが久しぶりに来ました。結局、それが最後のやり取りになってしまいました」

 木村さんは高校を中退し、母の誘いもあり、15年に武藤敬司が代表を務めるプロレス総合学院に入学。16年3月に見事リングデビューを果たした。19年からは現在のスターダムに所属している。

木村花さんの自宅の近くにスターダムの道場がある ©文藝春秋

 元「週刊ゴング」の記者で木村さんを取材したという伊藤雅奈子氏が語る。

「女子プロレスの悪役は2パターンあり、ひとつはダンプ松本さんのような体格が大きい昭和・平成初期型のヒールです。もうひとつは多団体時代以降に誕生した、SMの女王様のような美人ヒールです。顔立ちがはっきりしていて化粧映えする花ちゃんは、そんな美人ヒールを継承しているレスラーでした。

 ヒールだった母親の響子さんと同じで身長が165センチと高く、肩幅もあり、女子プロレスラーとしては非常に恵まれた体格でした。リングの上では感情的になりますが、ヒールとしての役割を理解している選手です」

2020年1月4日、リングに入場した木村花さん(東京ドーム) ©時事通信社

 順調にプロレスキャリアを積んでいた木村さんだったが、彼女を追い詰める発端となったといわれているのが3月31日に配信された「テラスハウス」での“コスチューム事件”だった。番組では、木村さんが試合で着用する大切なコスチュームを男性共演者が洗濯機で洗ってしまい、縮ませてしまった。その男性共演者に対し、木村さんは「てめえ何か言えよ!」「ふざけた帽子かぶってんじゃねえよ!」と、男性の帽子を投げ捨てて大激怒したのだ。

 このアクシデントが放送されると、木村さんのSNSには1日100件近い誹謗中傷の書き込みが殺到した。

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