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森本特捜部長「名古屋大卒というハンデ」

 天皇の認証を必要とする大臣級の認証官ポストである検事長にまで昇進するのは、もう確実です。森本氏は東大卒ではなく名古屋大卒という『ハンデ』はありますが、ロッキード事件を手掛けたことで知られ、東京地検特捜部長も務めた故吉永祐介氏や笠間氏のように、赤レンガ派ではなく、現場捜査派から検事総長に上り詰めることも決して夢ではないのです」(同前)

東京地検特捜部の家宅捜索で段ボールが運び込まれる自民党の秋元司衆院議員の地元事務所(東京都江東区) ©時事通信社

 政治の腐敗に唯一、楔を打ち込む力を持つ特捜検察が、暴走の反省の上に立って完全復活を果たしたのであれば、それは国民にとっても喜ばしいことだろう。ただし、この間も「安倍一強」などと言われる中で、森友学園問題や加計学園問題、桜を見る会前夜祭問題などの疑惑が、真相が解明されないままにされてきた。安倍晋三首相周辺は、このコロナ禍の中にあっても解散風を吹かすなど、国民不在の政争に明け暮れているようにも見える。

 巨悪を眠らせないはずの特捜検察が本当に完全復活したのかどうかは、疑惑の絶えない安倍政権と今後、どう対峙していくかが、判断基準になるのではなかろうか。