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「なぜ不倫をしないのか」について、私から言いますと...

 もともとはライターの亀山早苗さんが出された『人はなぜ不倫をするのか』(SB新書)の企画として出ていたものですが、さっそくさっき買ってきました。まだ読んでませんが、帯に「学者が誰ひとり不倫を否定しなかった」って書いてますけど、そういう学者だけ選んでるだけじゃないかという仮説は立ちます。一度、大規模アンケートでもやってみたいですね。

上野千鶴子「人はなぜ不倫をしないのか。私には信じられない」
https://president.jp/articles/-/36855

 さて、「なぜ不倫をしないのか」について不倫をしない私から言いますと、単純に「家内を愛しているし、家族が大好きで守りたいから不倫などする必要がない」ということに尽きますね。不倫する必要がない。それだけです。

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 もっと言えば、私は結婚が遅かったし、私のような人間でも好きだと言って愛してくれて結婚してくれた家内には深く感謝していますし、生まれてきてくれた私の子供たちには良い人生を送って欲しいと願っています。自分のみならず大事な家庭を壊すような不倫をすることは絶対にしてはならないことだし、何より神の前で一生の愛を誓っている以上、不倫などあり得ないわけですよ。

©山本一郎

家族が大事なら、そもそも不倫など考えませんから

 昔は毎晩さんざん飲み歩いて、やりたい仕事に励んで、楽しく独身生活を謳歌してきた私ですけれども、結婚をし子どもを儲けて家庭ができたら、まず第一に守ることは家族です。それを上野千鶴子さんが「信じられない」と(たぶんに誇張的なところはあるとは思いますが)主張するのは、単に愛すべきご家族がいらっしゃらないという部分もあるのだろうと思います。家族が大事なら、そもそも不倫など考えませんから。

 一方で、まあ確かに「人と人との間に契約だの権利だの所有だのという関係が入る」という嫌悪感を持たれる理由も分かります。「結婚は墓場だ」と言われ、また、フランスの劇作家アルマン・サラクルーさんは「人間は判断力の欠如によって結婚し、忍耐力の欠如によって離婚し、記憶力の欠如によって再婚する」と言っていました。そうですか。

 でも、結婚生活というのは契約はともかく権利や所有というよりは、共に暮らし、家庭を築き、お互いがお互いを尊重して幸せに暮らしましょう、子どもができたら一緒に悩みながら教育し、親の介護があれば協力し合って、一人で暮らすよりは夫婦で、そして多くの家族と時間を共にしながら、人間という以前にいっこの命を宿した生物としての役割である「より良く子孫を残す」ことを目指したいという価値観もあります。